「ユニクロ」のファーストリテイリングは、やっぱりブラック企業なのか? | bizSPA!フレッシュ

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「ユニクロ」のファーストリテイリングは、やっぱりブラック企業なのか?

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「ユニクロ」ブランドで日本のみならず、世界でも有名なファーストリテイリング。

ユニクロ

※画像はイメージです(以下同じ)

 「GU」はもちろん、女性であれば「PLUST」やファストリ傘下に入った「Theory(セオリー)」もご存知でしょう。押しも押されもせぬアパレル業界国内トップである一方、「ブラックである」という噂がつきまといます。ジャーナリストの横田増生氏が書いた『ユニクロ帝国の光と影』(2011年、文藝春秋)では、社員やアルバイトらが匿名で仕事の過酷さを語っています。ユニクロ側は名誉毀損で版元を訴えましたが、2013年に全面敗訴。
 
 それを受けてか、トップである柳井正会長兼社長自らが「今は『限りなく白に近い、グレー』だと認識している」(繊研新聞、2014.1.4)とも発言しています。横田増生氏は2015年から、ユニクロでなんと1年間アルバイトをして『ユニクロ潜入一年』(2017年、文藝春秋)を書き上げ、改善された点と問題点をルポしています。

 ではファーストリテイリングとは、そもそもどんな企業なのかを、各種資料から確認していきます。

「ブラック企業アラート」の調査観点

 企業調査をする際は、基本的に全て、インターネット上に公開されている情報を利用しています。調査観点は主に下記3点です。

・ビジネスモデル…その会社の将来的な成長可能性、潰れにくさを見るため
・社長の人物/キャラ…トラブルが多い人物だと会社もトラブルに巻き込まれやすいため
・社風…実際に働いてみた時の雰囲気が合うかを把握する必要があるため

 今回も同じ観点で調査を進めていきます。

1)ビジネスモデル:国内の繊維市場は縮小も…

 まず、業界の市場規模を確認します。経済産業省が公表している「繊維産業の課題と経済産業省の取組」(令和元年7月)のデータをもとに確認していきましょう。

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図:国内アパレル供給量・市場規模推移(経済産業省の資料p.12より引用)

 国内のアパレル市場規模は、バブル期の15兆円から10兆円程度に減少し、直近10年間は横ばいとなっています。一方、国内供給量は20億点から40億点程度へと、ほぼ倍増しました。

 これが示すのは、日本国内では市場規模が縮小しており、1点あたりの売上=単価も減少傾向で、高い服が売れにくくなっているということです。

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図:世界の地域別最終消費需要量(経済産業省の資料p.9より引用)

 しかし、世界に目を向けると事情はガラリと変わります。2016年の世界の繊維最終需要量は88百万トンとなり、1990年から約2.3倍まで増加しています。一人当たり需要量も約1.6倍に増えている状況です。

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図:世界のアパレル市場推移予測(経済産業省の資料p.9より引用)

 また、世界のアパレル市場は、2025年までに名目ベースで年平均7.6%での成長が予測されており、世界的には繊維産業は引き続き成長産業と言えます。つまり、繊維産業は日本国内では衰退産業ですが、世界も視野に入れられれば成長の余地が十二分にある業界であると言えます。

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