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職場の忘年会が辛くて、気づけば屋上に1人…人見知りOLの逃亡劇

学び

しとしとと降る雨の冷たさで目が覚める

屋上で水浸し

「そのまま屋上で1時間くらい座っていました。そして無心でビルの上層階で点滅するライトを数えていたら、そのうち寝てしまっていたようです」

 翌朝、しとしとと降る雨で起きたアカリさん。夢から現実に戻ると、その場は随分と冷え込んでいたといいます。

「雨で全身がビショビショに濡れていて、ブルブルと震えていたのを覚えています。お酒が抜けたこともあってか、『わたし、何してるんだろう』と急に情けなくなり、小走りで自宅に帰りました」

 その後、職場ではどのような対応をしたのでしょうか。真面目な印象の同僚が急に忘年会を抜け出したとなれば、当然心配してしまいますよね。

「上司には『気分が悪くなって中座してしまいました』と平謝りをして、なんとか事なきを得ました。もちろん同僚からも『大丈夫だった?』と言われて、迷惑をかけたことに反省しきりでした」

写真を撮り続けるだけの生活を送リたい

カメラ

 その後も同じ会社で働き続けていた明梨さん。趣味の写真をコツコツと続け、SNSにアップしていると、徐々にファンもついていったそうです。

「SNSのフォロワーが5000人を超えた辺りから、周囲の反応が変わっていきました。企業から取材や、インタビューの話が舞い込むようになったんです。好きで続けてきたことが評価され、本当に嬉しかったです」

 今では自分の写真展を開催するまでになり、今後の生き方について語ってくれました。

「やっぱり会社での仕事は向いてない気が……。人に気を使うのが非常に疲れるんですよね……。いつかもっと有名になったら会社を辞めるつもりです。好きな写真を撮り続けるだけの生活を送るのが夢です」

 生活のためとはいえ、苦手なことを我慢して続けるよりも、自分が好きなことをして生きる方が良い。彼女の話からはそんな印象を受けました。

特集・忘年会にまつわるエトセトラ

<TEXT/永代 明介 イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

1992年生。港区のIT企業でエンジニアをしながら、複業でライターをしてます。趣味は読書とラジオ。お笑い全般が大好き。編集・ライター養成講座40期生

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