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「プライドと婚活どっちを取るか…」メガバンク総合職→外資系のエリート女子の苦悩

学び

メガバンから外資大手への転職は成功しましたが、新天地では誤算があって……。人生、絶賛迷走中です」

 金融街・丸の内に本社を構えるメガバンクに、総合職として新卒入社したかおりさん(仮名・27歳)。有名私大在学時には長期海外留学も経験し、語学堪能な才女だ。

 かおりさんは入行2年目の冬に、メガバンクから外資系大手メーカーに転職。年収600万円超と同世代の中では高収入を得ており、順調にキャリアを積んでいるように見えるが、かおりさんは弱気に肩を落とし、口からはため息が漏れる。彼女の誤算とは一体――。

毎日吐いてから会社に来る先輩に絶句

「総合職女子とエリア総合職女子では、上司に期待されているキャラが違う……」と、かおりさん ※画像はイメージです

 取材の待ち合わせ場所に来たかおりさんは都会的なファッションに身を包む、洗練された女性だった。丁寧に手入れされたロングヘアを巻き、指先にはつややかなネイルをほどこしている。

メガバンクでは、いわゆる昭和体質の社風に馴染めませんでした。銀行にありがちですが社内の雰囲気はギスギスしていて、上司にも気軽に話しかけられない。

 息が詰まる思いで1週間を終えて休みに入っても、すぐに『また月曜日が始まるのか』と憂鬱になり、この生活から抜け出せなくなる恐怖を感じていました」

 いずれ事業融資に携われたらと納得して内定を承諾したが、先輩の発言や企業文化に違和感を覚える日々が続く。

「先輩たちは『仕事が楽しいわけないじゃん。でも家族を養うために仕方ない』『いま転職しても年収が下がるから』と、まさにお金のために働いているようでした。

 なかには『毎日吐いてから会社に来る』という先輩も。1日の大半を仕事に費やすのに、そんな思いをしながら、あと40年間も過ごすなんてバカバカしいと思いました」

銀行マンの鉄の掟「飲酒ルール」に絶望…

女性 ウーマン

 はっきりと理路整然に、時にはおどけた表情で話す姿は、まさに“キャリア系女子”を思わせるかおりさん。総合職女子特有の悩みも抱えていたという

「総合職女子と、エリア総合職(遠方の転勤がない総合職)の女子では、やはり上司に期待されているキャラが違うとなんとなく感じました。

 総合職だと、上司に『女だから扱いにくい』『女はやっぱりつまらない』と見なされたら評価に響きかねません。上司の期待に応えなきゃ、空気を壊してはいけないと、破天荒キャラを買って出ていました

 おかげでかおりさんは飲み会のお誘いも多かったそう。そこでは、銀行マンの鉄の掟とも呼ぶべき飲酒ルールがあったと話す。

「上司は『お前ら飲め飲め、明日は仕事、手抜いていいから』なんて言って楽しく盛り上げるのですが、翌朝、すぐに上司の元へお礼を言いに行くと、昨日とは一変して他人行儀にされるんです。

 これは“銀行マンたる者、オンオフをわきまえるべし”といった、行員の伝統芸能的な振る舞いみたいなんです(笑)。さらに、飲まされすぎて体調を崩し、遅刻した先輩は、『仕事ができない奴だ』と陰口を言われるはめに」

 どれだけ飲んでも翌日はピシッと、昨日の自分とは別人のように振る舞う。「それが昔ながらの銀行マンの流儀なんです」と、かおりさんは苦笑した。

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