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「パワハラは終身雇用時代の遺物」ブラック企業の実態にラッパーがズバリ

コラム

パワハラは終身雇用時代の“遺物”

パワハラ

※画像はイメージです

ダースレイダー:ブラック企業だとわかってても辞めにくい理由として、日本の場合なんかは、謎に責任論とか振りかざして「ここでやめたら無責任だ」とか言われるけど、そんな状況作ってるのは自分じゃないんで。

 パワハラとかが今も残ってるのは終身雇用の時代の名残なんだと思う。最後まで同じ家族として面倒みてあげるという前提で行われていたパワハラが、今は終身雇用じゃなくなって、能力査定の社会に変わっているのにも関わらず、その風習だけ残っているという、過去の遺物だと思うんだよね。

 そんな古い風習が残ってる場所だと思ったら、アップデートした場所に移ったほうが、明らかに幸せになれると思いますし。

告発も含めてやったほうがいい

ダースレイダー:転職活動も厳しいだろうなっていう予測だと思いますけど、今のその生活の厳しさってどうなの?って話だと思うし。新しい場所を探すのが大変だっていっても、先日麻生(太郎)大臣は「景気の良さを実感できないのは感性の問題だ」みたいなことを言ってたけど、景気がいいならば仕事はあるはずだし。

 なんだったら、外国人の労働力をたくさん連れてこないといけないっていうほど、人手不足なわけだし。だから、そんなブラック企業にいる必要はまったくないんじゃないかなって思います。

 なので、パワハラやブラックな部分の証拠は取って、そしてカミングアウトして、「こんな会社には行くのはやめましょう」っていう呼びかけもぜひやったほうがいいんじゃないかなと思います。

<構成/サジェリコフ 撮影/山口康仁>

1977年パリで⽣まれ、幼少期をロンドンで過ごす。東京⼤学に⼊学するも、ラップ活動に傾倒し中退。2010年6⽉に脳梗塞で倒れ合併症で左⽬を失明するも、現在は司会や執筆と様々な活動を続けている。

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