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アメリカ社会を映す?今こそ観るべき“社会派”マーベル映画3選

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トランプ政権下で分断されるアメリカを描いた

■『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(’16)

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』 MovieNEX発売中/デジタル配信中 発売:ウォルト・ディズニー・ジャパン (C)2017 MARVEL

 アベンジャーズを国連の管理下におくことに賛成するアイアンマン(ロバート・ダウニーJr.)と、反対するキャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンズ)が対立することに。それぞれをサポートするアベンジャーズメンバーが両陣営に別れて戦います……。

 公開と同年の2016年、大統領選挙に立候補を表明したドナルド・トランプ氏はメキシコの国境の壁建設や不法移民の抑止をアピールし、トランプ支持派とアンチ派でアメリカが分断されていきました。まさに2分されるアメリカの社会情勢を映し出した本作。

 国連に味方するアイアンマンが、“世界の警察たるアメリカ”という思想をもつ一方で、アメリカの星条旗をまとったキャプテン・アメリカは、“自由の番人たるアメリカ”という自由主義(国家や権威の統制から個人は自由であるべき)を信じています。ここには、アメリカにおける2つのイデオロギーが反映されているよう。

 劇中、ヒーローたちの交戦中に市街の建物がめちゃくちゃに破壊され、一般市民に被害が及ぶシーンには、“戦争に正義はない”というメッセージが含まれているのではないでしょうか?

 単なるヒーローのアクションものではないマーベルの映画作品。これらを取り巻くアメリカの社会問題やメッセージを探るのも一興でしょう。

【参考】
※1…Marvel Beats DC as 2018’s Top Comic Publisher – SCREENRANT
※2…DC Vs. Marvel: Why Marvel Is Winning Right Now, Things DC Does Better (And Why They Both Lose) ― CBR.com

<TEXT/此花さくや>

映画ライター。NYのファッション工科大学(FIT)を卒業後、シャネルや資生堂アメリカのマーケティング部勤務を経てライターに。ジェンダーやファッションから映画を読み解くのが好き。手がけた取材にジャスティン・ビーバー、ライアン・ゴズリング、ヒュー・ジャックマン、デイミアン・チャゼル監督、ギレルモ・デル・トロ監督、ガス・ヴァン・サント監督など多数Twitter:@sakuya_kono、Instagram:@wakakonohana

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