bizSPA!フレッシュ

英語にもあいまいな表現はある。「そこそこ良い」はなんて言う?

コラム

幅が広くて曖昧な表現も英語にはある

英会話

※画像はイメージです(以下同じ)

 また、Decentはお世辞として「悪くない」程度の意味で使われることも。How was the movie?「映画はどうだった?」と聞いた答えがIt was decent.だと、本当に良かったかもしれませんが、「まあまあ」程度であった可能性もあります。

 Decentが最上級の誉め言葉として使われることもあります。その最たる例は、故人を偲ぶ席での会話やスピーチです。He was a decent person.のように使われる際は、「人として素晴らしい」という意味。決して「まあまあの人格」を意味するわけではありません。

 このように考えると、英語にも曖昧な表現は数多く存在しています。「英語は日本語と違って曖昧さがない」とか、「英語ではお世辞がない」と思われがちですが、実際にはDecentのように、幅が広くて曖昧な表現も、お世辞で使われることのある表現もあります。

<TEXT/木内裕也>

会議通訳者、ミシガン州立大学研究者。アメリカ大衆文化、アメリカ史の研究を行うほか、国際一流企業、各種国際会議などの通訳を行う。またプロサッカーの審判員としても活躍。著書には『同時通訳者が教える 英語雑談全技術』『耳と口が英語モードになる同時通訳者のシャドーイング』(ともにKADOKAWA)など多数。英語で仕事をする人の応援サイト「ハイキャリア」にも執筆

12

おすすめ記事