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「9割の議員は将棋の駒のように秘書を使う」元秘書が語る過酷な体験

学び

「とにかく不安で仕方がない」「自分に自信が持てない」「何をやるにも気力がわかない」。

ノートパソコン・悩む女性

※画像はイメージ(以下同じ)

 こんな気持ちになったことはないでしょうか?

 これまで10年以上にわたって、のべ8000人以上のカウンセリングをしてきた心理カウンセラー、舟木彩乃さん。舟木さんによれば、耐えきれない悲しみや不安、苦悩を乗り越える“魔法の力”として近年、注目されているのが「首尾一貫感覚(SOC)」。

「だいたいわかった(把握可能感)」、「なんとかなる(処理可能感)」、「どんなことにも意味がある(有意味感)」の“3つの感覚”からなる首尾一貫感覚について説いたのが、舟木さんの初の著書『「首尾一貫感覚」で心を強くする』(小学館新書)。この記事では本書から一部を抜粋・再編集し、公開します。

研究テーマはブラック職場「国会議員秘書」

 世の中には数えきれないほどの職業があり、ストレスの多い仕事もたくさんあります。

 いわゆる「ブラック企業」や「ブラック職場」と呼ばれるように、会社ごと組織ごとに固有のストレスを有するケースも多々ありますが、職種によってストレスが過剰にかかりやすい傾向があるのも事実です。

 そんなストレス過剰な職場の典型として私が研究テーマとしたのが「国会議員秘書」という仕事です。

 一般の読者にとっては、選挙シーズン以外には国会議員秘書と接する機会も少なく、普段は縁遠い存在かもしれません。でも、議員秘書が置かれている環境がいかに過酷なものかを伝える“事件”が、2017年に起きました。

あの暴言で話題になった「議員秘書」の実態

怒られるビジネスマン

「このハゲーッ!」「違うだろーっ!」

 豊田真由子衆議院議員(当時)が政策担当秘書の男性に対して放った暴言の数々が週刊誌報道で暴かれました。

 このパワハラ問題が広く世間の注目を集めたのは、豊田氏がまさに女性活躍のお手本となるような輝かしい経歴の持ち主だったことや、その外面と内面のギャップがあまりにも激しかったことなどが挙げられますが、この報道を皮切りに、今までベールに包まれていた「議員秘書」という職業にも注目が集まりました。

 議員のいうことは絶対で反論が許されないばかりか、時に身体的な特徴を罵倒されたり、奴隷のようにこき使われたりしながら、ひたすら服従し続ける─そんな時代錯誤の過酷な現場で働いていれば、それこそ半端ではないストレスになるものと予想されます。

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