望まぬ異動に「聞いてない!」と辞めた会社員。それでも結果オーライに
就職後、求人募集の内容や面接官が言っていた話と全然違い、「こんなの聞いてない!」と思った経験を持つ人は多いはず。それでもほとんどの場合、すぐに辞めてしまうと今後のキャリアに影響を及ぼすため、我慢して働き続けるのではないでしょうか。しかし、なかにはどうしても受け入れられず、退職を選ぶ人もいます。
電気工事士なのになぜか営業部に配属
「もともと工場で使う特殊機器のメーカーに勤めていましたが、24歳のときに勤務先が合併。会社の体制が大きく代わり、そのタイミングで転職したんです。でも、次に入った電気工事会社では技術部門での採用のはずだったのにずっと営業をさせられていました」
自身にとって最初の転職をそう振り返るのは、現在は別の会社で電気工事士として働く江原直義さん(仮名・28歳)。高専出身の彼は在学中に資格を取得。最初の転職ではそれを生かした仕事に就こうと考えたそうです。
会社から「後で役立つはずだから」との理由で最初は営業部に配属することになりますが、当初は3か月限定の約束だったとか。ところが、期間を過ぎても営業マンとして働かされていたそうです……。
営業部に配属された真相は…
「今になって思えば、電気工事士として採用されたのに試用期間の3か月が営業っておかしいですよね? その後も何の説明もないから上司に確認すると、『済まないけど、もう少しだけ今の部署で働いてほしい』と言われました。でも、入社から半年、10か月経っても営業のまま。そのときも改めて聞いてみたのですが、同じセリフを繰り返すだけ。
当時はまだ社会人になって数年の若造でしたが、あまりにひどい扱いに不信感しかありませんでした」
そもそも電気工事士の資格を持つ技術部門の社員が退職を希望し、その欠員補充として採用されたのが江原さん。しかし、何らかの事情でこの社員が後に退職を撤回します。結果、そのまま働き続けることになり、それ以上に人手が足りなかった営業部に回されたというのが真相。彼はそのことをある先輩社員から聞かされます。