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夢の海外勤務の現実…半端ないシビアさと、赴任先で得たものとは

ビジネス

「しんどかった」海外転勤。一方で“得たもの”は?

 しかし、得たものもたくさんありました。

「帰国後するって知人に伝えたら、いくつかの会社から引き抜きの話をもらいました。登録してる転職サイトのスカウトを見てても、アメリカに来てから、提示年収が一段階上がったんですよね。希少価値の高い人材になれたんだなと実感値があります」

 また、価値観もずいぶん変わったたそう。

「小さな悩み事がどうでもよくなったっていうか。世界に出ていろんな生き方を知ると、会社の小さないざこざや人間関係の悩みなんて全部どうでもよくなるんですよ。個人の活躍や出世とかじゃなく、会社の売上UPだったり、社会の役に立つサービスを作りたいなと。本質的な成果を求められるようになったと思います」

夢のような出来事は起こりません

アメリカ転勤

夢のようなことは起こらないという

 海外で、予想外の壁を目の当たりにするも、くじけずに人一倍努力をした高山さん。視野が広がったことで働くことへの意識も変わっていきました。帰国した高山さんは、将来の起業に向けて、培った経験をもとにマーケティングのスキルを磨いていくそうです。

 漠然と夢を抱いて海外に転勤しても、夢のような出来事は起こりません。

 しかし海外転勤は人生において貴重なチャンスであることは間違いありません。何を得に行くかをきちんとプランニングし、そして高山さんのように努力怠ることなく、海外転勤のチャンスを実らせたいものですね。

<取材・文/井澤梓>

金融機関、人材系ベンチャーを経てライターに。ビジネス系インタビューから体当たり体験レポートまで多様なジャンルで執筆中。株式会社カタル代表

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