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集中して仕事に取り組むために必要な「作業者モード」と「戦略家モード」の切り替え

コラム

「作業者モード」と「戦略家モード」とは?

ヒント ポイント 鍵

 人は基本的にひとつのことしかできません。「手をバーッと動かして作業しながら考える」というのは基本的に不可能なのです。個人的な感覚ですが、手をバーッと動かしている状態の時は、頭はほとんど使っていません。事前に作っておいた道筋をなぞっていくイメージです。

この文章を書いているときも、「何を書こうかなぁ」とぼんやり考えているわけではなく、大枠の流れと言いたいことを事前に考えていて、それに沿ってバババッと書いています。

「作業者モード」では手を動かすスピードこそ正義

作業モード

 この「ほとんど何も考えずに手を動かしている状態」を「作業者モード」と名付けています。作業者モードのときは、ペンを走らすでもキーボードでブラインドタッチをするでもなんでもいいのですが、とにかく手を動かす!

 手を動かすスピードこそ正義、「次どうしよう~」とか「将来のキャリアが~」とか「このままこの仕事を続けていていいんだろうか~」みたいなことは一切考えない。ただただ手を動かす。この状態だと、事前に考えた道筋をたどっている限り、という制限はつきますが、みるみるうちにアウトプットが積みあがっていきます。この「作業が進んでる感」は気持ちいいですし、自分が有能になった気がします。

「戦略家モード」では自問自答をノートに吐き出す

ペンとノート

 「戦略家モード」のときは、ペンとノートが必要です。ペンとノートを目の前に置き、白いノートに自分が考えたいことを書きながら自問自答を続けます。事業の伸ばし方、プライベートの充実のさせ方、今後のキャリア、なんでも結構です。頭の中で悶々と考えるのではなく、ノートに言語化して吐き出していく。そうしていくうちに、道筋とやるべきことがはっきりしてきます。そうしたら、そのやるべきことをなるべく具体的なアクションに落とし、「作業者モード」に入って一気に片付けていくのです。

ノートに戦略を練る

 コツとしては、「この時間は作業者モード、この時間は戦略家モード」と明確に時間を区切ることです。この区切りがないと、作業をすべき時間にだらだらと無為な思考に時間を使ってしまったり、考えるべきことから逃げてやらなくてもいい作業を延々と続けてしまい、自己嫌悪に陥るハメになります。

 「作業者モード」と「戦略家モード」の切り替え、一度意識的にやってみてください。驚くほど生産性が上がっていきますよ。

<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>

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外資系デンタルケア企業の日本法人Zenyum Japanの代表取締役社長。「口腔ケア領域で、最高のSmileのための最高のサービスを提供し続ける」という会社のミッションを推進するかたわら「グローバル企業の日本法人経営者」という新時代のキャリアを普及させるべく、講演や執筆活動に積極的に取り組んでいる。X(@TasukuIto5)、noteなどでも積極的に発信している。2023年(令和5年)3月にビジネス書〈得する説明 損する説明〉をSBクリエイティブ社より上梓。

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