20代女性「支給は5万円のみ」。冬のボーナスの実情は大手企業でも明暗が
コロナ禍でもボーナスに変化がなかった企業も
一方で大手自動車メーカーの関連企業に勤める鈴木さん(40代・女性)は、コロナ禍でもボーナス額の変動は一切なかったという。「ありがたいことに車関係の大手企業に勤めていたので、金銭面では特にコロナに左右されることのない日々を送ることができました」と語ってくれた。
驚いたことに彼女の務める会社は、コロナ禍においても決算の数字はさほど変わっていなかったというから、さすがである。ボーナスの使い道も「家電の買い換えと、家族でリッチなディナーに行きます!」とにこやかに話してくれるその表情は、先の3者とは打って変わり和やかであった。
最初に紹介した株式会社Q.E.D.パートナーズのアンケート結果でも「自分へのご褒美を考えている」と答えた人は「家族でおいしい焼肉を食べに行く」「ふぐのコース料理を食べる」など、鈴木さんと同様に食の楽しみへ還元するといった声が多数うかがえた。
今年のボーナスへの希望と現実
実は今回、筆者がインタビューを実施した人たちが全員同じ答えを出していた質問がある。それは<ボーナスが支給され、全部自分のことに使ってもいいとなったら何に使うか?>というもの。この質問に対し全員満場一致で「ハワイ旅行」と回答。
繋がりのない4人が4人とも「コロナ禍で海外旅行に行けなかったから、ボーナスで豪華にハワイ旅行がしたい!」と声を揃えていたことが、とても印象的であった。コロナ禍で抑圧されていた想いが、ハワイという“憧れの地”へ行きたい希望を大きくさせたのかもしれない。
ロシアのウクライナ侵攻や急激な円安など、経済に大きな影響を及ぼすことがたくさんあった2022年。値上げラッシュも続き、経済の先行きが不透明である。2023年こそ景気が良くなるのでは……と願っているが、コロナはまだまだ出口が見えないかもしれない。
<取材・文/木村義孝>