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インボイス制度が声優業界にもたらす衝撃、「廃業するかも」声優らの嘆き

ビジネス

事務作業の負担がのしかかる

 また、インボイス制度によって、声優はただ減収するだけではなさそうだ。

「これまでは観劇やレッスン、本を読むなどの⾃⼰研鑽に使えていた時間を『事務作業』に充てなければいけなくなり、とんでもない時間が芸事以外の作業に割かれることになります。とくに自己研鑽の時間がクオリティの向上に直結するエンタメ業界においては、事務負担の増加は作品の質を損なうことに直結します

 インボイス制度のリスクの多さが明らかになった。しかし、インボイス制度はその複雑さゆえになかなか話題に上がりにくい。声優業界のインボイス制度に対する危機感や認知度はどうのなのか。

「よくわからない」という人は多いが…

福宮あやの氏

福宮あやの氏

正直『よくわからない』という⼈がまだほとんどです。VOICTIONの活動などで少しずつ制度の実態に気づく⼈は増えてきていますが、それでもまだ⼀部にとどまっていると思います。

 特にSNSに触れない⾼齢の⽅たちは理解できていない⼈がほとんどではないでしょうか。実際、『調べたけれどよくわからなかった』と話す60代の声優もいました。インボイスがよくわからない原因のひとつとしては、やはり内容の理解しにくさでしょう。賛成派の人でさえ、必要性の本質を理解しているのか怪しいケースもありますから

 エンターテインメントの従事者だけでなく、建設業の1⼈親⽅、JAを経由しない農家など、様々な弱い⽴場の労働者が制度をよく理解しないまま、減収をはじめとした負担を強いられ、気づけば廃業を視野に⼊れなければならない、ということが起きかねません」

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