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マキタスポーツ、男性中心社会で生きてきた「娘から老害と指摘される日々」

暮らし

娘から老害と指摘される日々

マキタスポーツ

――ご家族にとってはマキタさんも永久部長とのことですが、実際に言われたことで気をつけなきゃと思ったことはありますか?

マキタ:僕は長女次女、年が離れて双子の男の子がいるんですけど、どうしても男の子たちをしつけるときに、「泣くんじゃない、男だろ」みたいなことを言っちゃうんですよ。すると「はい出た、老害~。男だろうが女だろうがって話だから」とかって、娘たちに言われます。

 僕なんかは男性中心社会の中で当たり前に生きてきたから、問題意識の在り方とかも違うと思うんです。そこに気づかせてくれるのは、娘たちとか、一番身近にいる他人である家族ですね。

 あと、これは妻からも言われるんですけど、「パパ、表情がない」と。「自分では難しい顔してるつもりはないかもしれないけど、パパは人より笑ってなくちゃだめなんだよ」と。それも男性社会の弊害ですかね。硬いんですよ。そういうことも、若い世代から教えてもらっている気がしますね。

アドバイスはないけど、自分で感じて

MONDAYS

『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(C) CHOCOLATE Inc.

――ところで、マキタさんはデビューが20代後半です。20代は将来にもがくことも必要だと感じますか? 何かアドバイスがあれば。

マキタ:うーん、「もがいたほうがいいよ」と言うほうが、救われる人がいることは分かってるんですけど、僕はあまり言いたくないんですよね。もがきって、自分で葛藤してもがいて何とかしていくということでしかないし、自分自体も、何か人から言われても抵抗しかなかったから。だから気づきが遅れたりした悔恨はあるんだけど、でも「俺が言うんだから聞け」と説教しても、円環から抜け出せなくなるし。

 俺はこう悩んでこういう感じ方と接し方、抜け出し方をしたよというのは、そのまま置いておくから自分で感じて解釈してよということくらいしかできないかな。今年『雌伏三十年』という本(自伝的小説)を出してるので。ただ僕はいまだに雌伏の時(力を養いながら活躍の機会を待つ)を抜け出した気持ちはないです。

 明確な答えが欲しいんだったら、ローランドの本を読みなさいって感じかな。成功者の本ね。そのほうがコスパもいいし。僕はコスパの悪い生き方しかしてないからね。

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