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売上高が3倍…ラウンドワンが絶好調。アメリカで支持された意外な背景

ビジネス

日米での政策の違いで大きな明暗が

 一方で米国事業については、店舗数が前年から2店舗増えて46店舗体制となりました。日本よりもいち早く経済活動を再開させたほか、政府による個人への資金直接給付が実施されるなど、国の政策の違いが同社の業績に現れています。

 ボウリング、アミューズメント共に前年比で売上高が3倍以上となり、米国事業全体ではコロナ以前を上回る水準となりました。以上のように、近年の業績はアメリカ事業の好調に支えられた形です。そして中国にも進出しており、2022/3期の間に3店舗をオープンさせています。

今後は海外事業がメインとなる可能性も

ゲームセンター

 2010年に米国進出を果たして以降、現地で受け入れられた理由として、意外にもゲーセンとボウリング場が揃った複合レジャー施設がなかったという背景があげられます

 同社は次なる市場として中国を狙っていますが、日本のゲーム機器ばかりを揃えるゲーセンがあるほどなので、現地でもすんなり受け入れられるのではないでしょうか。ちなみに広州市や上海市に展開する店舗はスポッチャを併設しており、店舗形式は日本国内の店舗と大きく変わらないようです。

 まずは「中国で10店舗の展開」を目標としていますが、米国事業並みに成長させるのも夢ではないでしょう。いつのまにか海外事業の売上高が国内売上高を超えているかもしれません。

<TEXT/経済ライター 山口伸 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

化学メーカーの研究開発職/ライター。本業は理系だが趣味で経済関係の本や決算書を読み漁り、副業でお金関連のライターをしている。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー

Twitter:@shin_yamaguchi_

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