「入社1年目から優秀な人」が押さえている2つの“仕事のポイント”
「クリティカル・パス」は短く「ボトルネック」は効率的に
この考え方は、ふだんの仕事でもとても役に立ちます。1人でやる仕事でもチームで行う仕事でも、分解すれば仕事はいくつもの工程から成り立っています。仕事の段取りをするときに、クリティカル・パスを短くできないかと考え、ボトルネックとなる作業は遅れないように効率化し、最短で仕事を終えられるようにします。
例として、会議に向けた資料の準備で説明しましょう。仕事の工程としては、次の4つがあります。
・資料作成
・Q&A準備
・資料印刷(20部)
・会議
これを上から順番に実施すると決して効率が良いとは言えないでしょう。しかし、印刷という工程は、コピー機にセットすれば後は自動でできるので、その間にQ&A準備をすることができます。
仕事は「点」ではなく「線」で見る
このように、クリティカル・パスを短くすると、準備全体にかかる時間を短くすることができます。ポイントは、並行してできる作業を見つけて、同時並行で処理することです。
また、資料作成という工程に一番時間がかかり、この仕事が終わらないと後続のQ&A準備や印刷ができないのであれば、このタスクがボトルネックになっています。であれば、早めに資料作成に着手したり、これを同僚に手伝ってもらうなどして、その後の工程が遅れないように段取るのです。
クリティカル・パスとボトルネックという考え方は、多くのビジネスシーンで使えます。この考え方を頭にインプットして、ふだんから仕事を点ではなく、線(つながり)で見るように訓練しましょう。どの工程を改善すれば時間短縮につながるか、という視点を持ち続けることで、仕事はどんどん速くなっていきます。
<TEXT/パナソニック コネクト GSOLカンパニー役員 木部智之>