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普通の会社員が早期退職「FIRE」をめざすなら…究極にシンプルな投資法

コラム

買ってはいけないファンドの特徴2種

投資

 運用の負担を軽減するのであれば、バランス型ファンドという仕組みも覚えておくといいでしょう。これはひとつの投資信託が「日本株」「外国(先進国)株」「新興国株」「日本債券」「外国債券」「国内不動産」「外国不動産」のようにいろんな対象をカバーしてくれるものです。コーヒー豆のブレンドのように、配合比率はそれぞれが工夫しています。

 バランス型ファンドのいいところは、ひとつの商品でいろんな投資対象をカバーする分散投資になることです。また、投資割合の調整(時価の変動に伴うバランス調整)も自動で行われることも魅力です。ただし、以下の2つのバランス型ファンドは候補から除外しましょう。

 まず、安定運用型と呼ばれるバランス型ファンドはほとんどが債券運用になるので期待リターンが低くなります。それなら定期預金を手元にキープしつつ、投資部分は積極運用型のバランス型ファンドを買ったほうが効率的です。

 また、「均等分散」のようなバランス型ファンドも外しましょう。すべての対象を均等割(6分散とか8分散)するので分散投資できているようですが、効率的な分散投資を考えるなら割合が均等になることはありません。初心者向けの「なんとなく分散」な投資信託には手を出さないほうがいいでしょう。あえて債券運用は含まず「世界中の株式のみに投資(日本も含む)」というファンドにするという選択肢もあります。

インデックス投資の長期積立だけで年6%を

 インデックス投資は簡単すぎるので、運用成果に疑問が生じると思います。毎日の株価もチェックしなくて、そんなにうまくいくものか、という懸念もあるでしょう。しかし、長期・積立・分散投資を行うと勝率はほぼ100%になり、運用成績も高いものとなるのが過去の実績では示されています。

 つみたてNISAがスタートしたとき、金融庁が示した資料では、国内外に分散投資したモデルを試算したところ、20年積立投資すれば勝率100%となっています

 時期を考えると、目の前で株価が上がったかと思えばバブル崩壊を目撃したケースでも、リーマンショックを挟んだケースでも(最後の最後にリーマンショックであっても!)プラス運用で終了し、かつ運用成績も年4~6%のあいだにほぼ半分の確率で収まっているというものでした。

 長い目で見て世の中が豊かになっていくこと、企業は成長の努力を続けていくことを信じられるなら、世界中の経済の平均値に投資をし続けるだけで十分な利益を得ることは可能なのです。

普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門

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