コロナでも急成長「機能性スーツ」。人気の秘密をメーカー3社に直撃
他社と比較して優れているところは?
機能性スーツと一口に言っても消費者には違いがわかりづらい側面もあるだろう。そこで、自社製品の優位点について聞いてみたところ、
「スーツ専門店として培ってきた立体縫製の技術を活かした抜群の着心地とスタイル」(AOKI)
「耐久撥水、ストレッチ、ウォッシャブル、イージーケア、防汚、通気性、軽量、ポケッタブル、リバーシブルといった機能、品質、低価格」(ワークマン)
「2年という時間をかけて開発し、ストレッチ・撥水・速乾・イージーケア・耐久性などの高機能性を実現した自社オリジナル素材のultimex/アルティメックス」(オアシススタイルウェア)
という返答であった。また、機能性スーツの購入者からは、「ビジネスからプライベートまで様々なシーンで着用できるので便利」(AOKI)、「ポケッタブルになるのでかさばらずに替えの服として持ち運べる」(ワークマン)、「洗濯機で他の衣服と一緒に丸洗いできるのが楽」(オアシススタイルウェア)と言う。
そうした肯定的な声がある一方で、「ポリエステル特有のシャカシャカ音が気になる」(AOKI)、「生地がペラペラのため、対面のしっかりとした会議には着にくい」(ワークマン)、「ウールのような肉厚さはないため真冬には寒い」(オアシススタイルウェア)といった否定的な声もあるという。
市場の今後は「定番化・拡大」
コロナ禍でも好調な売り上げとなっている機能性スーツ市場の今後については以下のような見解を示してくれた。
「時代に合わせ、市場は拡大すると考えております。働き方・場所が大きく変化し、広がっていく中で、お客様のライフシーンに合った商品をご提供すべく、AOKIも変化・進化していく必要があると感じております」(AOKI)
「どんどん伸びていく市場。今までなかった選択肢のひとつとして確立され、定番化されていくと考えています」(ワークマン)
「仕事と私生活の垣根が曖昧になった今、どのシーンにおいても着用できる商品にフォーカスが当たっています。今後、機能性スーツの市場はますます拡大し、同時に作業着メーカーによるスーツ型商品の台頭など、これまで紳士服と作業着で分かれていたカテゴリーが混ざり合い、“機能性仕事着”としての新しい市場が生まれることが予想されます」(オアシススタイルウェア)