新年の目標を立てられない人は「負の思考回路」が共通している
紙の手帳はモチベーション維持に有効
ところで、目標に向けて行動し続けるためには、モチベーションの維持も大切。そのためのツールとして有効なのが、「紙の」手帳だという。
「デジタルのスケジュール帳は、仲間と情報を共有できて便利な面がありますが、何かを成し遂げたいと思っている人はぜひ紙の手帳を使ってみてほしい。私もスタッフとのスケジュールの共有はデジタルで管理していますが、それ以外では紙の手帳を使っています」
和田さんは、紙の手帳の良さは、「感情」を記録できることだと語る。
「スケジュールを管理するだけでなく、自分の感じたことをどんどん書き込めるのが、アナログの手帳の良さ。私は心に残った言葉。本を読んで感銘を受けた文章、印象に残った映画やドラマのセリフなど、日常で感じたさまざまなことを手帳に書き込んでいます。手帳に感情を書き込むことで、常に自分の気持ちと向き合うことができるんです」
手帳は自分を奮起させる「宝箱」
自分の目標を見失いかけたとき、自信を失いかけたとき、手帳は力を貸してくれるという。
「何かに行き詰まりを感じたとき、手帳を読み返してみてください。自分は今まで何に心を動かされたのか、何に影響され、何を糧にして、どんな風に成長したのか。感情をいっぱい書き込んだ手帳を眺めることで、頑張っていた頃の自分を思い出し、自分を奮い立たせることができます。アナログの手帳は、自分の成長の軌跡を詰め込んだ『宝箱』なんです」
過去の手帳のページをめくれば、丁寧に書いた文字もあれば、急いで書き殴った文字、赤や青のペンで記した文字もある。手で文字を書くという行為は右脳と結びついていて、過去の文字を眺めるだけで、書いたときの感情や思い、情景が鮮やかに浮かび上がってくるという。
「デジタルではこうはいきません。感情の記録ではなく、いつ、どこで、誰と会ったのかという単純な情報でも、手で書いた文字のほうが脳にひっかかって、何年たっても思い出しやすいんです。何かに心を動かされたときには、きれいな文字や文章でなくてもいいから、そのままの思いを手帳に手書きで残してほしい。後に読み返したとき、より強く、記憶が呼び戻されるはずです」