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憧れのゲーム会社は超ブラック「悪夢の89連勤、上司が出社拒否」

学び

あまりの激務に同僚が次々といなくなる

あくび

 ある時、大規模なプロジェクトの納期が大幅に前倒しになり、本来なら半年ほどかかるところを「あと3か月で終わらせろ」と社長から厳命がくだりました。

「絶対に間に合わないことは誰もが思ってましたけど、とにかくやるしかないって空気でした」

 現場経験が少ない藤原さんを含め、なんとか人海戦術で乗り切る方針が打ち出されました。終電までの残業が続く毎日に、頑張っていたメンバーが次々と倒れていく悲惨な状態に。

 こんな時こそリーダーシップを取るべきディレクターが、真っ先に精神的に追い込まれて、「しばらく実家に帰ります」と言ったきり、まさかの出社拒否になりました。

「ディレクターがいない現場はまさに混乱状態で、最終的に僕は89連勤しました。その後、5日間のリフレッシュ休暇があったのですが、体調不良で病院に行くことに」

病気をきっかけに転職する

 病院での診断結果は、クラミジア肺炎。比較的、症状が軽い肺炎の一種ですが、放っておくと重症化することも。

「すぐに復帰できたものの、病名から性病だと勘違いされて、みんなにからかわれました。当時、僕は女性経験すらなかったので、なおさら惨めな気持ちになり、ひどい仕打ちだと思いました」

 ガマンの限界に達した藤原さんは、その後すぐに転職。他の会社を経験することで、どれだけ過酷な環境に身を置かれていたのか気づくことになりました。

「ゲームプログラマとしていろいろな現場を経験しましたが、いま思うとあの会社は異常ですね(笑)。相当なブラック企業だったと断言できます」

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