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地方赴任先になじめず適応障害になった男性「濃い人付き合いがつらくて…」

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赴任は3年の予定だったが、1年半で戻ることに

病気になる職場

高橋孝二さん(仮名・41歳)大手精密機器メーカーの営業マン。地方は旅行でたまに行く程度はいいが「二度と住みたくない」とか

 断るうちに誘われることはなくなったそうだが、一人で過ごすにも娯楽は皆無。職場とアパートの往復以外にはコンビニやスーパーに寄るくらいで、週末は一歩も外に出ないことも珍しくなかったという。

「自然は豊かでもアウトドアやドライブも好きじゃないし、ヒマで家族に電話してみてもそっけない態度をとられるから、連絡すること自体嫌になってしまったんです。結局、ネット動画やテレビで時間を潰していましたが、そのうち何の気力もなくなってきて、家でただボーッと過ごすようになっていきました」

 そんな折、アパートを訪れた奥さんが、高橋さんの異変に気づく。病院で適応障害と診断されて仕事は1か月休養。赴任先は3年の予定だったが、1年半で東京に戻ることになった。

病気になる職場

適応障害と診断された高橋さんの診断書のコピー。「病院には妻に無理やり連れていかれたが、今では本当に感謝している」とのこと

「理由が理由ですから地方勤務は2度とないと思います。人事評価には悪影響が出ているかもしれないけど、今は東京でマイペースに仕事をすることができて満足。ただ、勤めているのが、そういう人間に対してもフォローがしっかりしている大手でよかったなと思っています」

 職場が替わっただけで良くも悪くもここまで変わる。出世のためでも無理は禁物なのだ。

<取材・文/週刊SPA!編集部>
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