キャリアアップに成功する人の特徴2つ。トレーニングすれば身に着くもの
株式会社Luceキャリアデザイン事業部ディレクターの丹羽です。
東京藝術大学の声楽科でクラシックの歌唱を学び、一橋大学にてMBAを取得。コンサルティングファームにて実務経験を積んだのち、現在は株式会社Luceにて若年層を中心としたキャリア支援事業を展開しております。
私は、高校3年生での音大への進路転換、芸大からMBA受験を目指し、コンサルタントになるというまさに人生の急ハンドルを切り続けてきました。これは一貫して「音楽を学んだ者が社会の中で食べていけるようにするにはどうしたらいいのだろう」と考え続けた結果でした。
音楽家のキャリアに関する2つの疑問
しかし、多くの音楽家の方や音楽大学の学生と関わっていく中で、いくつかキャリアに関する疑問が湧いてきました。
1つ目は「そもそも目指すべきところや選択肢が明確に見えている人は少ない」ということです。2つ目は、「キャリアチェンジを図るには的確なインプットが必要」ということです。
弊社では、音楽に打ち込んできた方をはじめ、何かひとつのことに夢中になってきた方がビジネス社会で活躍できるようにするための支援をしております。この支援の大元になっているのは、私がコンサルティングファームで勤務するなかで出会った、キャリアアップできる人と、できない人の違いがベースとなっています。
本稿ではキャリアアップできる人、できない人の特徴のなかから2つのポイントを抜粋してお伝えします。
1:論理的思考を身につけられるかどうか
論理的な思考法が身に着けられるかはキャリアアップを成功させるうえで非常に重要な要素です。なぜなら、ビジネスの現場においては、どんなに良い主張であっても、論理的な裏付けがなければ、意味をなさないシーンが多いからです。
特に、若いうちは経験も限られますし、権威や地位も持ち合わせていない場合が多いです。「あの人が言うのだから……」という形で信じてもらいにくい状況で、自らの価値を認めさせていくには、論理的に主張することが欠かせません。
キャリアアップを果たすには自らの考えや提供できる価値を企業に伝える力が求められます。そこには論理的思考は欠かせません。また、そもそも自らの適性を整理し、適切なキャリア設計をすることも、論理的な思考がなければ実現し得ないのです。
残念ながら意識的に取り組まない限り、論理的思考力を高めることはできません。なんとなく働いていたら論理的な思考を手に入れていた……という状況はほぼ起きないと考えたほうが良いでしょう。よって、ロジカルシンキングの本を読んだり、講義を受けたりと、自らアクションを起こしていく必要があるといえます。