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インセンティブとは?意味と使い方を解説【いまさら聞けないビジネス用語】

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インセンティブとは?意味と使い方を解説【いまさら聞けないビジネス用語】

ビジネスシーンにおいて、適切な言葉遣いは重要なスキルのひとつ。基本的なビジネス用語を理解していることは、コミュニケーションの円滑化に直結します。本記事では、いまさら人に聞けないけれど、知っておきたいビジネス用語をわかりやすく解説。それぞれの用語が持つ背景や使用されるシチュエーションを押さえておくことで、職場での会話やメールに自信を持てるようになります。今回は「インセンティブ」について紹介します。

「インセンティブ」とは、目標達成や特定の行動を引き出す目的で提供する報酬や刺激

インセンティブ(Incentive)は、特定の行動を促進するために提供される報酬や刺激のことです。企業や組織が従業員の成果に応じて月給やボーナスとは別に支払う報奨金や与える評価のほかに、顧客やパートナーに対して与えられるインセンティブもあります。

特に従業員に対して提供されるインセンティブは、企業ごとに内容や考え方などが異なります。求職者の中にはインセンティブの内容で就職先を選択するという人も少なくありません。そんなインセンティブには、さまざまな種類があります。

インセンティブの種類

インセンティブは従業員向けのものが大きく分けて2種類、顧客向けのものが1種類あり、さらにその中でも細分化されています。

従業員へのインセンティブ

まず、企業が従業員に提供するインセンティブとして、報酬が金銭に直結するものを「金銭的インセンティブ」といい、金銭を伴わないものを「非金銭的インセンティブ」といいます。金銭的インセンティブは給与に上乗せして支払われるもののほかに、株式で支給される報酬などもあります。

非金銭的インセンティブの内容は下記の4種類に分かれています。

評価的インセンティブ:成果に応じた評価をすること
具体例)表彰や昇進・昇格、同僚や上司からの称賛など

人的インセンティブ:一緒に働く人との関係性に対してモチベーションを向上させること
具体例)異動や転属先の選択権、海外赴任の希望など

理念的インセンティブ:企業と従業員の理念が一致することでやりがいを感じること
具体例)会社の経営理念や社会貢献への取り組みに対する共感など

自己表現的インセンティブ:従業員の夢や希望を叶えるための制度
具体例)資格取得サポート、スキルアップ研修、実力での昇進など

中でも理念的インセンティブはわかりにくい制度かもしれませんが、これは企業理念や価値観などに共感できる企業で働くことで得られる、やりがいや社会貢献をしているという自信をインセンティブとする考え方です。このようにインセンティブには金銭を伴わないものも数多く存在しているのです。

顧客へのインセンティブ

企業が従業員ではなく既存顧客や見込み顧客に対しての継続利用や顧客獲得を促すために提供するのが、顧客向けインセンティブです。たとえば初回利用時に割引をしたり、次回以降使えるクーポンを配布したり、ポイント制度を利用してもらうというのも顧客向けインセンティブの分類に入ります。

インセンティブ導入のメリットとデメリット

企業が従業員に対してインセンティブを導入することにはさまざまなメリットがありますが、逆にデメリットになってしまう点もあります。

大きなメリットとして、社員のモチベーション向上や、それに伴う業績の向上があります。インセンティブがあることで高いモチベーションのまま仕事を継続できる社員が増えると、それが売上や顧客獲得率アップなどにつながることがあります。

また、自分の成果がしっかりと評価されていることがわかるため、社員の定着率向上を実現することもできるでしょう。そして、魅力的なインセンティブを設定することで、やる気や実力のある人材を獲得できるというメリットもあります。

反対にデメリットとしては、成果が認められにくい社員のモチベーションを下げてしまうことが挙げられます。インセンティブは努力に対してではなく成果に対して支払われることが多いため、努力しているのに評価されないという社員は不公平に感じやすいでしょう。

また、インセンティブのために過度な競争が起きてしまったり、不正をしてしまう社員が発生したりする可能性もあります。このようなリスクを回避するためには、定期的にインセンティブの内容や基準を見直し、従業員が納得できる形での公平な運用を行うことが求められます。

インセンティブは企業にとって大きな利益につながることも

ご紹介したように、インセンティブは正しく成果を評価したり、特定の行動を促したりするために活用される制度のことです。効果的に運用することで、企業にとって大きな利益をもたらす可能性もあるでしょう。

音楽心理学に基づいた〈耳で飲むお薬®〉をはじめ、メンタルヘルスに効果的な音声素材を独自のmeditone®テクノロジーで開発している会社、digiart(デジアート)のライター兼エンジニアです。学生の頃の夢は「ものかき」で、今の夢は「おむこさん」です。アプリケーションのドキュメントから官能小説まで、いろいろ書いてます! あと、アプリも開発していますので「耳で飲むお薬」と検索して私を探してみてください。
https://www.meditone.jp

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