アウトバウンドとは?営業の手法やインバウンドとの違いを解説【いまさら聞けないビジネス用語】

ビジネスシーンにおいて、適切な言葉遣いは重要なスキルのひとつ。基本的なビジネス用語を理解していることは、コミュニケーションの円滑化に直結します。本記事では、いまさら人に聞けないけれど、知っておきたいビジネス用語をわかりやすく解説。それぞれの用語が持つ背景や使用されるシチュエーションを押さえておくことで、職場での会話やメールに自信を持てるようになります。今回は「アウトバウンド」について、営業の手法やインバウンドとの違いを紹介します。
目次
「アウトバウンド」とは企業が顧客へアプローチする手法のこと
アウトバウンドは、複数の意味を持つ言葉ですが、ビジネスの分野においては、企業が積極的に顧客へアプローチする手法のことを指します。
そもそもアウトバウンド(outbound)は、観光業界では「日本から海外へ出かける旅行」の意味で使われ、海外の方が日本に訪れるインバウンド(訪日観光)と対を成す言葉でもあります。
さらに、ビジネスの分野で使われるアウトバウンドと対になる言葉として、インバウンドが使われることもあります。ここでは、ビジネスにおいてのアウトバウンドの意味や、インバウンドとの違いなどについて詳しくご紹介します。
アウトバウンド営業の手法
アウトバウンドは営業の手法のひとつであり、「アウトバウンド営業」と呼ばれることがあります。これは、企業から積極的に顧客と接触し、商品やサービスを提案することを指し、具体的な手法には下記のようなものがあります。
電話営業
電話営業(テレアポ)は企業や顧客に電話をかけ、商談の機会や商品購入のきっかけを作る営業手法です。事前に会話のスクリプトを作成し、短時間で興味を引くような会話をすることで、効率的な営業を実現できます。
訪問営業
営業担当者が、直接顧客のもとに訪れて対面で提案を行うのが訪問営業です。BtoB(法人向け営業)では、主な手法として訪問営業が活用されています。
ダイレクトメール(DM)・営業メール
メールや郵送で営業資料を送付することも、アウトバウンド営業のひとつです。昨今では電子メールが迷惑メールと判断され、見過ごされてしまう機会も多いため、紙の資料を送付するDM発送も注目されています。
アウトバウンド営業のメリット
アウトバウンド営業の大きなメリットとして、ダイレクトに成果が出やすいということが挙げられます。そのため、とくに新規開拓や売上目標を早期に達成したい場合に有効な手段といえるでしょう。
そして、アウトバウンド営業では、自社の商材に適した顧客層に直接アプローチできるという特徴があります。中でもBtoBの商談では、直接決裁者や担当者にアプローチできるため、効率的な営業となるのです。
また、すぐに営業活動を開始できるというのもアウトバウンド営業の特徴です。インバウンド営業(ブログやSEO対策など)は時間がかかりますが、アウトバウンド営業はすぐに顧客にコンタクトを取れるため、リード獲得のスピードが速いというメリットがあります。
インバウンド営業との違い
アウトバウンド営業とは逆のアプローチ方法を行うのが、インバウンド営業です。顧客が自ら商品やサービスに興味を持ち、問い合わせや購入に至るまでの仕組みを作る営業手法のことで、顧客主導でアプローチが行われる点が特徴です。インバウンド営業では、顧客に興味を持ってもらうことが重要となります。
インバウンド営業の手法
ウェブサイト
顧客が自社商品やサービスの魅力を知るためのウェブサイトは、インバウンド営業のひとつです。またウェブサイトを上位に表示されるようSEO対策を行うことも、これに紐づいたインバウンド営業といえるでしょう。
SNS
昨今では、さまざまなSNSを活用した営業も一般的になっています。SNSで自社の情報やブランド、商品などを発信したり、ユーザーとのコミュニケーションを取ったりすることで、集客や売上アップを目指します。
セミナー(ウェビナー)
オフライン・オンラインでのセミナーを開催し、専門的な情報を提供することで顧客の関心を引くこともインバウンド営業です。開催後に参加者のフォローアップをすることで、営業効率を高めることもできるでしょう。
商材に合わせた営業手法を選ぶことが大切
さまざまな意味で使用される「アウトバウンド」という言葉ですが、ビジネスシーンでは営業手法のひとつとして使われる言葉です。商材の特徴に合わせて、アウトバウンド営業とインバウンド営業を使い分けることで、営業の効率を上げることができるでしょう。