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結婚式で2万円包むのはNG?冠婚葬祭での祝儀・香典の相場や書き方とマナー

学び

覚えておきたい冠婚葬祭のマナー

社会人は、結婚式や葬儀などに出席する機会も多く、自身で祝儀や香典を準備することもあるでしょう。そんなとき、「一体いくら包めばいいの?」「お札は財布から取り出したものでOK?」など、疑問がわいてくるかもしれません。

いざというときに慌てないよう、冠婚葬祭時の祝儀や香典の相場金額、そして包むのにふさわしいお札の状態についてみていきましょう。

結婚式の祝儀はどれぐらいが相場?

祝儀袋

Photo : Shutterstock.com

【祝儀の一般的な相場】(自身が20代の場合)
友人・知人・兄弟・姉妹・いとこ 2~3万円
職場の上司 2~5万円
同僚や部下、取引先関係 2~3万円

祝儀を準備するときのマナーとNG

ご祝儀には、すべて新札を用意します。そのとき包むことができるのは、奇数の枚数が基本だと覚えておくとわかりやすいです。割り切れる数字である偶数は別れ(離婚)をイメージさせるため、結婚式にはふさわしくないと考えられています。

ただ、以下のような例外もあるので注意してください。

・奇数だけど祝儀にはNGな「9」… 苦しみを連想させるから
・偶数だけど祝儀でもOKな3つの数字 …「2」「8」「10」

偶数のためお祝い事には向かないとされてきた「2」ですが、最近は「夫婦」や「ペア」と捉えられ、「むしろ歓迎」という新郎新婦も少なくないようです。ただ、偶数を気にする人もいるため、奇数となるよう1万円札と5千円札2枚を準備して包むのがおすすめ。

また、「8」は漢数字にしたときに末広がりのおめでたい数字「八」であること、「10」はキリのいい数字であることや、奇数の「1」が含まれていることから問題ないとされています。

祝儀袋の選び方と書き方

結婚式で使うご祝儀袋の水引きは、一度結んだらほどけない「結び切り」のものを選びます。すぐにほどける「蝶結び」はNG。

一般的に紅白のものでも金銀のものでもどちらでもいいですが、金額が多いときには、より豪華な金銀の水引きを選ぶといいでしょう。

結婚祝いの表書きには「寿」あるいは「御祝」と書きます。名前は必ずフルネームで、一人の時には、表書きの中央に書き、連名の場合は表書きの真下に目上の人の名を書き、左に並べます。

毛筆や筆ペン、サインペンを使用し、楷書体で濃くはっきりと太めに書きます。線の細いボールペンや万年筆はNGです。

新札への交換は手数料無料の銀行も多い

折り目のついた1万円札から新札に変更する場合など、金種を変更しない両替の場合は、手数料不要で交換してくれる銀行も多いです。窓口で交換してくれる場合もあれば、ATMや両替機などを操作して無料になる場合もあるので、キャッシュカードは必携といえます。

郵便局の場合は、もともと両替に対応していません。そのため、支店によっては対応してくれることもありますが、銀行での両替がおすすめです。

新札への両替や祝儀袋の準備などは、遅くとも前日までに準備しておきましょう。そして、ゆったりとした気持ちで結婚する2人に祝福を送りたいものですね。

香典の相場金額は関係性によって異なる

香典袋

Photo : Shutterstock.com

【香典の一般的な相場】
両親 10万円
兄弟姉妹 3〜5万円
叔父・叔母・祖父母 1万円
その他の親類 5,000円~1万円
友人・知人・上司・同僚・部下・同僚の家族 5,000円
取引先は5,000円~1万円
隣人 3,000〜5,000円

不祝儀袋の種類

不祝儀袋(香典袋)の表書きは宗教によって異なるので注意が必要です。

【仏式】
「御霊前」(通夜から四十九日の法要まで)
「御仏前」(四十九日以降)
「御香典」「御香料」「御香資」(宗派問わず葬儀、法要ともに使用可)
※浄土真宗の場合は、「御霊前」を使わず「御仏前」を使用

【神式】
「御神前」「御玉串料」

【キリスト教】
「御花料」

水引は黒白か双銀か双白の結び切りで、蓮華の花が描かれたものは仏式用、十字架や百合の花が描かれたものはキリスト教用です。

香典に使う「古札」とは?

お悔みごとの場合、「突然の訃報に、新札を用意することができなかった」という意味を込め、使用済みの古札を準備します。もし新札を遺族に渡してしまうと、「不幸を予測して準備していた」と捉えられる可能性もあり、失礼にあたるので注意しましょう。

また、使用済みのお札なら何でも大丈夫というわけではなく、“折り目がついて使用された形跡はあるけれど、キレイなお札”が対象です。破れたりシワシワになったりしているようなお札は、香典として包むことはできません。

財布を確認したら新札しかなかったという場合は、真ん中に折り目を付ければ大丈夫です。

冠婚葬祭のマナーを紹介しました。結婚式やお葬式といったフォーマルな場で間違えて恥をかかないように、確認しておきましょう。

[参考]
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会
一般社団法人葬送儀礼マナー普及協会

フリーライター。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意です

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