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海外ブランドにはできない「日本人が作る、日本人が毎日食べても飽きないピザ」を目指したピザーラ。36年のストーリーに迫る

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『ゴジラ』の「ラ」と「ピザ」を合わせて「ピザーラ」と命名

前後するが、ピザーラの名前の由来もまた映画からのインスピレーションだったという。淺野氏が「強いイメージ」を抱いていた名映画『ゴジラ』の「ラ」と「ピザ」を合わせて「ピザーラ」と命名された。

前述のような食材・味のこだわりを経て、その味、そして「ピザーラ」の名は日本人の支持を受け、誕生から10年後の1997年には売り上げ高・店舗数ともに宅配ピザ業界1位になった(当時)。

「10年という期間で、業界トップまで成長することができたのは、まずはピザーラのピザのおいしさをお客さまが認めてくださったことが一番だと考えています。

前述の通り、他社に負けないよう、こだわりを込めた商品開発を継続してきたこと、お店でのオペレーションも『美味しさを守るためなら』と手間をかけ、そして惜しまないことが、そのままご支持に繋がっているように感じ、大変ありがたく思っています」(担当者)

「約8分30秒」のオペレーションの中身

担当者の解説の通り、スピードも重要な要素の一つの宅配ピザではあるが、ピザーラではこのオペレーションにおいても妥協を許さない。以下の流れを遂行し、ピザを宅配するのだという。

<基本想定>
注文からお届けまでに最短30〜40分を想定。その上で手間暇を惜しまずピザを焼き上げ、お届けするために、以下のオペレーションを実施する

<オペレーション>
(1) 受注
(2) ピザ生地を整形
(3) ソースを塗る
(4) トッピングをする
(5) 移動式のオーブンに入れる
(6) カット・箱詰め
(7) 運ぶ

ここまでの7プロセスに対し、約8分30秒を想定しているが、 1人のスタッフでは到底こなしきることができない。しかし、この7プロセスごとに複数のスタッフを用意。分担作業を行うことで遂行する

ちなみにデリバリー担当者は、(1)の受注後、すぐに地図などで届け先を確認し、(6)のプロセスが終わった後、すぐに届けられるよう準備しているという。

また、宅配ピザは一般的な飲食店とは真逆で、「雨」の日が勝負となる。天気予報で翌日が雨の予報だった場合、重点的にポスティングを行うこともあるという。ピザーラではTVCMなど様々なプロモーションを行っているが、こういった経験から「タイミング」を重視しており、各エリアの催し(お祭り、運動会)などもチェックし、商機を逃さないようチェックし続けているようだ。

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