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「次々と内定を得たのに」一流企業の最終面接に落ち続ける29歳エリートの本音

コラム

最終面接は控え目なアプロ―チが望ましい?

 さらに、仲山さんは「まして男性の場合、29歳なので実績や成果、スキルが顕在化されていて、それが面接官を納得させるものでないといけない。それらを1次、2次面接のように現場や人事部の担当者、責任者にアピールするスタイルとは視点を変えて説明し、理解していただく必要がある」と述べる。

「1次、2次面接は通常は実績や成果、スキルを強くアピールする姿勢で問題はないが、最終では『上司や周囲、会社の支えでこういう実績を残すことができた』と広い視野でやや控え目なアプロ―チが望ましい。

 1次、2次面接で実績や成果、スキルが評価されているからこそ、最終に進んでいるわけで、その場でまた同じ切り口で同じ内容をアピールするのは得策ではない。

 むしろ、仕事をするうえでのチームワークや協調、誠実さを心得ていることを前面に出したほうが、実績や成果、スキルがさらに光る。そのほうが、会社という組織を心得ている最終の面接官(多くは役員)には受ける。そのためにも、上司や周囲、会社の支えは最終では必ず語っておきたい」

面接の場では敬意をきちんと必ず伝えたい

面接

 また、仲山さんは社長や役員が最終面接の面接官に参加している場合、敬意を伝えることを強調する。

「私が役員報酬の制度に関するコンサルティングに関わってきた範囲でいえば、このレベルの企業(各業界の上位3番以内とする)の社長は5000万円から1億円、副社長や専務は3500万円~8000万円、常務は3000万円から4000万円、ヒラの取締役は2000万円から3000万円を年間の報酬として受けとっている場合が多い。

 時給に置き換えると、通常の会社員からすると相当に高い人たちが最終面接に出ているならばそのことに感謝し、面接に臨んだほうがよい。その思いがあれば前職(現在在職中の場合もある)のことであれ、上司や周囲、会社の支えを語るのはマナーなのだと思う。

 なお、中小企業(この場合は社員数300人程、売上が70億円程)でも、オーナー社長ならば1億円前後の報酬を受け取っているケースがある。こういう経営者が最終では面接官である場合が少なくないのだから、面接の場では敬意をきちんと必ず伝えたい。その姿勢を伝えられないと、不採用は続くのかもしれない」

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