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役員がピザをこねて「売上3倍」。“大手ピザチェーン”が行う異色の店舗づくり

ビジネス

より良い現場作りを意識しつつの作業

ドミノ・ピザ

生地をを広げる深澤氏

 続いては調達や物流といったサプライチェーン全般に関する業務を担う深澤勝氏(執行役員兼サプライチェーンマネジメント部部長)だ。

「多くのクルーに支えられていますが、飲食業界は人手不足が深刻です。オートメーション化をどのように進めていくかを念頭に置きながら厨房に立っていました。事務作業を機械に任せ、接客やピザ作りに集中できる労働環境を整備することにより、クルーの皆さんの負担を減らしたいです。その結果、お客さんに満足してもらえるサービス・メニューを届けられますよね」

 終始楽しそうな雰囲気で役員たちは業務にあたっていたが、当然ながらより良い現場作りを意識していたようだ。

「全国1位」の店長はどのように指導している?

 普段、熊本迎町店で働くスタッフにも注目したいところだ。同店MGR(マネージャー)を務める近藤風歌氏にも話を聞いた。

 まず、全国のドミノ・ピザ1番の評価を獲得したことについて、「大変嬉しく思います」と答え、さぞかしキャンペーン期間中は気合を入れていたのかと思いきや、「『1番を獲るぞ!』という意気込みは特になかったです」と続ける。

ドミノ・ピザ

近藤風歌氏

「ただ、キャンペーン自体に話題性がありましたから、新規のお客様に利用してもらえるチャンスと考え、『今後の注文に繋がるような満足してもらえるサービスにしたい』という気持ちはありました。それでも、全国1位を獲得するとは思わなかったです」

 変に気負いしなかったことが良かったのかもしれないが、なんにせよ近藤氏の店長としての手腕が大きかったことは事実だ。普段はどのようにクルーと接しているのか。

“お客様ファースト”を掲げたサービス提供のトレーニングを重視しています。ピザメイククルーは、メニュー通りの商品をつくれるように、細かな部分も見過ごすことはせず、その場で指導します。ドライバーは、私の目を離れて接客を行うため、その場での指導は難しいですが、抜き打ちで接客の確認していますよ」

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