資格試験に役立つ、たしかな勉強法。活用するのは「たった1つの図法」
たった1つの図法で身につけられる
この型は、たった1つの図法で身につけることができるのです。中心の1つの大きな円と周囲の3つの小さな円で構成し、まず中心の大きな円には問題と解答を置きます。資格試験の勉強の目的が試験問題に正解することにある以上、型の中心は問題と解答にあるからです。
その周囲の小さな3つの円には、まず1つ目に問題を解くためのテーマを置きます。そうすることでこの問題がどのようなテーマを聞いているかがはっきりとするからです。2つ目に、そのテーマの簡単な結論を置きます。そして、3つ目には、結論の特徴を置きます。
図法を使った勉強法は応用範囲が広い
この図法を使って具体例を紹介しましょう。例えば、近時注目されている労働基準法の改正について次のような記述があるとします。
「労働者の長時間労働を抑制する対策の一つとして2023年4月以降、中小事業主も時間外労働の割増賃金率が引き上げられることになる。つまり、現在、時間外労働の割増賃金率は25%以上だが、大企業の場合、月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は50%以上に引き上げられている。この引上げは2023年4月以降、大企業だけではなく中小事業主にも適用されることになる。」(厚生労働省のサイトより)
ここでは、「大企業では月50時間を超える時間外労働をさせた場合、超時間分について割増賃金率が50%以上になる」というオリジナルな問題と解答(→×)を図法の中心に置きました。こうすることで頭に問題を解くというエンジンがかかるからです。
1つ目、この問題のテーマは「割増賃金率」。2つ目の結論部分は時間外労働について「25%以上」とされていることを押さえましょう。実は割増賃金率には、時間外労働以外にも、休日労働(35%以上)や深夜労働(25%以上)などもありますが、ここでは問題との関係で時間外労働の「25%以上」を押さえれば十分です。
また、大事なのは3つ目、特徴部分。結論に対する例外的な特徴といえるでしょう。「大企業」では「月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は50%以上に引き上げられる」という点です。さらに、「中小事業主については2023年4月から」という点も押さえておけば完璧です。