仮想空間はオンラインゲームだけじゃない。「メタバース」の普及で訪れる未来を予想
ジャスティン・ビーバーの仮想空間ライブも
こうしてみると目新しさは無いように見えますが、メタバースを使った娯楽はゲームに限りません。バーチャルコンサート用のプラットフォームを提供するWaveXR社は2021年11月、ジャスティン・ビーバーのライブを仮想空間上で公開しました。
配信されているのは3DCGのジャスティンですが、モーションキャプチャーを利用したリアルタイム配信のため実際に彼が踊る仕草がCGにも反映されています。参加者はPCやスマホから視聴でき、直接ジャスティンと交流したりファン同士で交流したりすることができたようです。
今回はVRに対応していなかったものの、同社は過去にVR音楽ライブも開催しており、これならば実際のライブのような臨場感を体験することができます。ゲーム以外にもライブ配信、ショーといった分野でメタバースは発展するかもしれません。“メタバースディズニーランド”のような行楽地としての機能もメタバース活用の余地があります。
2)仕事:進化を続ける会議アプリ
コロナ禍では感染防止のためテレワークが推進されました。しかし通常のビデオ通話、チャットアプリでは可能なことが限られ、臨場感も得られないためコミュニケーションが取りづらいという意見も聞かれます。仮想空間で仕事ができればテレワークを効率化できるかもしれません。
Facebook(現:Meta)が提供する「Horizon Workrooms」はVR参加型の会議アプリです。VR空間上であるため実際のように会議室を見渡すことができ、皆がアバターとして参加します。
会話だけでは単なるゲームと変わりませんが、VR空間内のPCを通じてエクセル・ワードなどのファイルを映し出せるほか、バーチャル会議室内のモニターに資料を映し出すことも可能。Horizon Workroomsを使えば淡々としがちなビデオ会議もより密な議論ができるかもしれません。