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30代で結果を出す「攻略本作り」3つの方法。ただの計画表ではダメなわけ

学び

「攻略本作り」の3つのコツとは?

できる30代

『できる30代は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)

「予定を立てる前に攻略法を考える」……考えてみればごく当たり前のことです。たとえばオセロのコツは「先に四隅を押さえる」ことです。しかし、それを意識せずに目の前のオセロの駒をひっくり返すことばかりに気を取られていると、いつの間にか勝負がついていた、ということになります。作戦を立てずに目の前の予定だけをこなしているというのは、まさにそんな状況です

 どのような流れで四隅を取るか、そのためには相手をどのように誘導するかといった「作戦」をもとにゲームを進める。仕事も同じです。そしてその作戦を元に「効果を上げるコツ」を細かく具体化させて、コツ付きの行動に因数分解するのが重要です。時間割にまで落とし込んでしまうわけです。

 仕事もゲームと同じと考えて、「攻略法」を導き出していくことが正解なのです。「行動計画に攻略法を入れ込む」ためには、肝心の攻略法を見出さなくてはなりません。では、どうすれば攻略法を編み出すことができるのか。そのための3つの方法を解説していきましょう。

1.優秀な人に聞く「仕事の押さえどころの違い」

 仕事の攻略法を知るには、優秀な人からコツを教えてもらうのが一番手っ取り早い方法です。その際のコツは、仕事の流れに沿いながら、「普通の人と違うポイントはどこでしょうか? 一番違うポイントから教えてください」と聞いていくことです。

 例を挙げましょう。ある金融機関にてコンサルティングをした際の話ですが、窓口業務で非常に優秀な成果を上げているAさんという人物がいました。Aさんの仕事を観察していて、面白いことがありました。高級なスーツをばっちり着込んだ紳士風の50代のビジネスマンが来店した際には即座にお帰りいただいた一方、ヨレヨレの恰好で来店した60代中頃の女性には丁寧に対応し、即座に融資額を割り出し、支店長から決裁をもらってきたのです

 普通は逆でしょう。そこで、「何が違うのですか?」と聞いたところ、「服ではなく、靴を見ている」との答え。Aさんによれば、その人の性格が一番出るのが靴なのだそうです。高価でなくとも丁寧に手入れをされている人は、細やかな気配りができるので信頼できる。逆にスーツは高価でも靴がボロボロな人は見栄っ張りの可能性があり、与信には注意が必要だそうです

 Aさんは他にも、相手の目配りや呼吸、態度などを見て、その人の信頼性を見抜くノウハウを持っていました。それを元にマニュアルを作成し、窓口担当者への研修を行ったところ、その支店の業績は翌月から3倍に上がったのです。このように優秀な人の仕事の進め方を細かく聞き出し、普通の人とどう違うのかを割り出す。そして、なかでもキーになりそうなアクションに注目し、そこに力を入れていく。それが「攻略法」作りのポイントとなります。さらに、優秀な人の一日の時間割・時間配分も合わせて聞き出し、それを元にしたスケジュールを作成するのもいいでしょう。

できる30代は、「これ」しかやらない

できる30代は、「これ」しかやらない

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