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高市早苗「国会はみんなが見ていない」発言から解く、衆院選の争点/ラッパー・ダースレイダー

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選択肢が2つあるときのポイント

 少なくとも、今の政権与党と対抗するためには、4党の一本化が必ず必要になります。全国の野党候補者がどれだけ一本化されるかということが、今回の選挙でもとても大事です。

 では、私たちの選択肢が与党と野党、2つありますと言ったときに、どう選べばいいのでしょうか。この選挙に関しては、その答えは非常に簡単だと思っています。

 今、日本でコロナの感染状況は落ち着いていますが、国際的に見れば、いまだパンデミックのさなかです。そして治療薬もまだできておらず、未解明なことも多くあります。その中での選挙である、ということも前提として考えなければいけません。

 選択肢が2つあると考えたときに、国会を開くか、開かないか、という考え方がポイントになってきます。現在の政権与党は国会を開かない“反国会派”です。6月16日に平常通り通常国会が終わりました。パンデミック後のさなかにもかかわらず、閉会して以降、一度も国会を開きませんでした。これは、安倍政権、菅政権どちらもです。

パンデミックなのに国会を開かないのが、現在の与党

岸田文雄総理大臣

岸田文雄総理大臣 ※首相官邸HPより

 今は岸田政権になりましたが、当時国会を開かなかったときの国会議員である岸田文雄さんが総理になったにすぎないので、基本的に与党としては国会を開かないという選択になりました。国会を開かなかったことに対して自民党の森山裕国会対策委員長はパンデミックのさなかにもかかわらず、2021年10月、記者団に対して「審議すべき予算案がなく(話すことがないから)、開催の必要がない」と述べました。

 さらには、憲法53条で定められている「一定数の国会議員(どちらかの議院の総議員の4分の1以上)の要請があったら内閣は臨時国会を開かなければいけない」という規定を無視して、開かなかったわけです。

 実は、昨年(2020年)も今年も野党は国会開催を要求しています。国会閉会中に行う「閉会中審査」というものがありますが、これには担当大臣だけが出席し、総理大臣は出席しません。もちろん国会自体のセレモニー化や国会自体のあり方という問題はありますが、少なくともパンデミックで国会で議論をしないという態度をとっているのが、現在の政権与党です

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