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新型コロナはウォシュレットでも感染する?医師が勧める3つの対策

暮らし

2. ウォシュレットや液体石鹸は使用しない

ウォシュレット

 次に、外出先のトイレについて。

 感染症を引き起こす細菌、ウイルスには、便に含まれるものもあります。

「多剤耐性緑膿菌」という多くの抗生物質が効かない細菌が、ウォシュレットを介して院内感染したという事例も報告されており、不特定多数が利用するトイレでは、ウォシュレットは使わないほうがいいでしょう。ウォシュレットを使わないのは、「操作板に触れる回数を減らす」という意味でも、感染リスク低減につながります。

 なお、出先のトイレで、緑色やピンク色などの液体石けんを、下から押して出すタイプの装置を見かけることもあります。

 実際のところ、使うために不特定多数の人が手のひらで触っていること、またなくなった分を継ぎ足して使われている場合は、中身が不衛生になっていることから、おすすめできません。今は、病院内ではほとんど見られなくなりました。

3. トイレの前にも手を洗おう

手洗い

 トイレの後に手を洗うのは当然ですが、とくに、直に性器に触れる男性は、トイレの前にも手を洗うか、手をアルコール消毒することをおすすめします。

 この感染形式で新型コロナウイルスが感染したという直接的な証拠はありませんが、簡単にできる予防策ならば、実践するに越したことはありません。

 また、トイレットペーパーの先を、次の人のために三角に折る方もいますが、衛生的に問題があります。

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 向かい合って座る、ウォシュレットを使う……といった、これまでの習慣を変えることはなかなか難しいこと。しかし小さなことから意識して行動していくことが、自分や他人を感染から守ることに繋がっていくことでしょう。

<TEXT/佐藤昭裕>

KARADA内科クリニック院長。医学博士。日本感染症学会専門医。日本内科学会認定医。前東京医科大学病院感染制御部副部長、感染症科医局長。情報番組や「NewsPicks WeeklyOchiai」のコロナウィルス関係の回でコメンテーターをつとめる。東京都感染症マニュアル2018の作成に携わる

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