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月450時間勤務の果てに。入社3年目で転職を決意した「社長の仕打ち」

学び

上司は「こっちも人手不足だから無理」

「若手のカバーに奔走しているうちに、定時内では自分の本業であるはずのプロジェクトの円滑な進行がまったくできなくなってしまいました。

 そこで割と早い段階で上司にアラートを上げたのですが、『こっちも人手不足だから無理。お前の仕事だろ』と、にべもなく断られて。まあ自分が望んだことではありましたが、あれは堪えましたね。正直この時点でもう会社に対する信頼は失いかけていました」

 チームの人選の段階で大きなミスを犯してしまった本橋さん。ほかのメンバーの分も自分が必死に手を動かすことで何とか遅れをカバーしようとします。

 しかし、プロジェクト開始1か月の中盤戦にして、残業はなんと驚異の250時間オーバー、絶賛大炎上です。しかし悲劇はまだ終わらず、不眠不休で頑張り続ける彼にさらなる地獄が襲います。

極限の月450時間勤務がもたらした地獄

長時間労働

「プロジェクトが2か月目に入る頃は、あんなに当初気を遣ったチームの雰囲気もぎすぎすして最悪でした。皆ひたすら無言で手を動かし続けました、もう苦痛でしたね。雰囲気もそうですけど私の作業量もえげつなくて。

 今でもなぜできたのか不思議なのですが、納期まで2週間を切った頃、今までで最高の5日間の徹夜をしました。その間は胃薬と栄養ドリンクしか飲まずに。それでも本当に納期まではギリギリで。後から計算してみたら、2か月目の月稼働時間は450時間でした。本当によく生きていたなと思います」

 そんな過酷を極めたプロジェクトでしたが、頑張った甲斐あってか無事当初の納期で納品を完了することができました。取引先から会社に戻ってきてようやく緊張の糸が切れ一安心の本橋さん。午後休を取ってそのまま会社の仮眠室で熟睡していたそうです。しかし、夢の世界にいる彼には到底あずかり知らぬところで、事件は起きていました。

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