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仕事のミスは「脳の老化」のせい? 危険だなと思う人の予兆5つ

学び

 つまりトレーニングによって脳を活性化させる“脳活”が重要ということ。そして老化の予兆を甘く見て脳活を怠ると、事態を深刻化させることも。そのリスクを脳科学者の杉浦理砂氏はこう話す。

「加齢による脳の老化に加え、睡眠不足、偏った食生活、ストレスも脳に負荷をかけます。結果、脳の神経細胞を壊し、アルツハイマー病などの認知症のリスクが高まる。

 怖いのは、これらはかかってから症状が表面化するまで、15~20年程度かかることです。『最近パフォーマンスが落ちた』と感じたら慢性的な脳疲労で、水面下で脳の老化が進んでいる可能性があるので要注意です」

ただ脳活するのはNG。ポイントは?

脳を鍛える脳活ドリル

 しかし「ただ単に脳活に取り組めばいいというわけではありません」と加藤氏は言う。

「同じジャンルの問題では特定の機能しか鍛えられません。さまざまなジャンルの問題に取り組み、全体の底上げをしてから弱点部分を鍛えていくのが、バランスのいい健康的な脳をつくるコツです」

 杉浦氏も脳活のポイントを指摘。

「例えばシニア向けドリルのような、簡単すぎる問題を解いてもあまり意味がありません。少し難しいと感じるくらいのものに挑戦しましょう」

 今のうちから脳を鍛えておえば安心だ。

【福井浩二】
脳科学者。芝浦工業大学システム理工学部生命科学科教授。専門は分子細胞生物学、神経科学など。研究のメインテーマは酸化ストレスと老化

【加藤俊徳】
脳内科医。医学博士。加藤プラチナクリニック院長。脳番地トレーニングの提唱者。著書に『50歳を超えても脳が若返る生き方』(講談社)ほか

【杉浦理砂】
脳科学者。イノベイジニューロサイエンスラボディレクター。首都大学東京特任准教授。著書に『ブレインフィットネスバイブル』(幻冬舎)

― 脳を鍛える脳活ドリル ―

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