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東大卒のプライドがアダに…新人編集者の悩みのタネとは?

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「何かの分野で絶対“自分は一番取れる”と思ってるところがあります」という吉岡さんを支える鋼の自己肯定感は、成功体験を積んできた高学歴の人ならではかもしれません。しかし、それにしても何かが決定的に欠けているのでは……!

「失礼を多々しているらしいんですけど、僕自身は全く気づけなくて。指摘されると、かろうじて認識しますけど、その場で“やらかし”を感じたことがない。やっぱり先輩を敬うって感覚がわからないんですよね……

東大卒編集者が「仕事で感じるストレス」2つ

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 それでも最近では、エレベーターで最後に降りていったり、居酒屋で上司へのお酌など、目上の人との円滑なコミュニケーションを“しぶしぶ”会得しはじめたとか。そんな吉岡さんが今、「仕事上で感じるもっとも大きなストレスがある」と言います。

「とにかく合理的じゃないことがストレスなんです。我慢し難いことが2つあって、1つは何が何でも“年功序列”なこと。仕事はすごく楽しいけど、社内のしがらみが面倒くさい。

 あくまで社内だから、どんなに気遣ったって対外的な利益は産まないのに! 1つ上の先輩でも絶対に敬語だし、マナーの上では、ヒット作を出したとか稼いでいるとかは関係ない。入社順に永遠に縛られるんですよ、発狂しそうです」

 そして、もう1つの悩みは、「ペーパーレスじゃないこと」だそうです。

“郷に入れば郷に従え”の精神も大事

「大学のサークル活動ですらDropboxでやりとりしていたのに、社会人になってから紙の資料を配る・管理するっていうのが作業効率悪すぎてツラいです。社内連絡はチャットじゃなくてフセンで回すんです。デジタルリテラシーの低さについていけず、すごくストレス」

 どちらも何でも合理性で考えてしまう東大卒ならではの悩みかもしれませんが、社会人としてお互い気持ちよく働くために、“郷に入れば郷に従え”の精神も大事と教えてあげたくなります!

「最近になってようやく相手は“謝ってほしい”んだってことに気づきました。一言目の『すみません』が言えなかったんです。人間関係はロジカルで割り切れないことが多いみたいですね」

 という彼は取材時ファミレスで、そっと上座を譲ってくれました。マインド再編中の吉岡さんの今後が明るいことを願います。

<取材・文/小西麗>

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