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Apple、Googleを経てPinterest日本代表に。利用者・月4億人サービスの実用的な使い方

ビジネス

競合サービスはあえて考えていない

 Pinterestはビジュアル検索のパイオニアであり、「ビジュアルでインスピレーションを発見できる」ことがサービスの肝だろう。競合に当たるサービスや領域については「他ビジュアルプラットフォームと似たようなサービスはある」と前置きした上で次のように話した。

Pinterestは画像共有型のSNSではないので、SNSを競合には位置づけていません。強いて言えば『ウィンドウショッピング』だと思います(笑)。街中にふらっと出かけて、特に探している物があるわけでもなく、でもウィンドウに映る商品を眺めているうちに欲しい物を見つけることができる。あの体験をオンライン上で表したのがPinterestです。ピンボードにアイデアを保存しておくことで、自分の趣味志向にあったビジュアルがおすすめされるので、街中に出なくても『新しい発見』や『インスピレーションを受ける』体験ができるのではないでしょうか」

 その上で舩越氏は、実用的な使い方を2つ挙げて説明してくれた。

「週末に知人とホームパーティーを開催する場合、パーティーの内容やデコレーション、フードの選び方などをPinterestで「ホームパーティー」や「ホムパ テーブル」など、複数キーワード検索をすれば、ビジュアルで好みのパーティーアイデアがより具体的に見つかる。

 また、結婚式でもアイディア(ピン)を保存するボード(フォルダ)を、ウェディングプランナーと一緒に共有すれば(グループボード機能)、夫婦で考える叶えたい結婚式のイメージをより明確に伝えることができます」

男性を中心に利用者数が急増している理由

ピンタレスト

Pinterestは若年層を中心にユーザー認知が拡大しているという

 最近は男性を中心にPinterestの利用者数が急増しているという。女性が多い印象だが、なぜ男性ユーザーが増えているのだろうか。

今までは外出して遊んだ様子をSNSに投稿していたのが、コロナの影響で在宅勤務が増えたことで『どうやったら有意義なライフスタイルを送れるか』という機運が高まった。これが、男性ユーザーの増加に繋がったのではと考えられます。Pinterestの国内の検索数で見ても昨年比で2.5倍、ボード作成数も2倍に成長している」

 直近で検索されているトレンドは、「#Stay Home」での実用的なアイディアが検索されているという。

「在宅勤務で家にいる時間が長くなったことから、DIYや住まいの収納、レシピなど実用的なアイディアを探すユーザーが増えていますね。特に男性だと『ストリートファッション』(検索:6倍)や『鍋ひとつで作るレシピ』(2倍)といったキーワードで検索が急増していたり、また美容院に行くときのヘアスタイルを探していたりと、うまくライフスタイルをさらに豊かにするために取り入れている印象があります」

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