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「僕は肩書不明」つるの剛士が語る、俳優業にこだわらない理由

暮らし

 今年3月に小田原短期大学を卒業し、見事、幼稚園教諭二種免許を取得したつるの剛士さん(46・@takeshi_tsuruno)。2年前に、高卒では受験資格がない、“自分は5人の子どもを育てているのに”と嘆いた際には、SNSが大炎上。「そんな甘いものじゃない」と叩かれたこともありましたが、そうした言葉に凹むのではなく、逆に「焚きつけられた」とか。

つるの剛士

つるの剛士さん

 そんなつるのさんを作り上げたともいえる代表作『ウルトラマンダイナ』が、放送から25周年を記念し、TSUBURAYA IMAGINATIONで配信中。ダイナ(アスカ・シン)への思いとともに、時に叩かれようともSNSで発信し続ける理由を聞きました。

つるのとアスカは一心同体

ウルトラマンダイナ

『ウルトラマンダイナ』出演当時のつるの剛士さん (c)円谷プロ

――つるのさんが生まれてからアスカになるまでより、ダイナが終わってからの人生のほうが長くなりました。ご自身にとってダイナはどんな位置付けの作品ですか?

つるの剛士(以下、つる):前から言っていますが、僕は、「ダイナはドキュメンタリー」だと思ってるんです。51話までの1年間はアスカの成長期の1年でしたが、そこが終わってからのアスカも僕と一緒に続いている。一心同体です。ダイナを応援してくださるみなさんは、アスカと呼んでくれるし、僕自身、つるのとアスカの隔たりがない。

――アスカの成長期の1年は、つるのさん自身の大きな成長の1年でもあったんですね。ご自身の演技をいま振り返ると?

つるの:それは聞かないでください。ヒドイに決まってます(苦笑)。僕にとっても本当に成長期なんですから。心持ちも含めてね。それこそアスカと同じで、「はあ? なんで俺、ここにいるんだ?」とかイキってたりして。

 それがだんだんスタッフさんの苦労が分かってきたり、現場の大変さを知ったり、いろんな人に出会ったり。芸能界に入ってきたばかりの若造の成長期でもあるんです。恥ずかしくなるときもありますけどね。でもこれが当時の僕ですから。

演技、歌、バラエティ…僕は肩書不明

つるの剛士

――役とは分けたい俳優さんも多いと思いますが。

つるの:あまり俳優にこだわってなかったからですかね。歌も歌うし、バラエティもやるし、僕は肩書不明なんです。できることは全部やりたいんです。「俳優とは」みたいなタイプじゃないから。

 あと、ダイナに関しては、終わり方もあって、その後の作品にも出させてもらっていて、僕も「ダイナ、ダイナ」と常に言い続けてきた。そのことを、リョウ隊員を演じたりっちゃん(斉藤りさ)には、「ダイナがこうやって長年応援されているのは、つるちゃんがずっとダイナ、ダイナと言い続けているからだから。ありがとう」と言われましたけど、僕自身はそんな意識はなくて。

 でも自分自身がアスカだという責任感はあります。作品が終わってもアスカは成長していて、その後の作品に出るときにも「今のアスカはこう思う、言うと思いますよ」と監督さんや脚本家さんと話したりします。それは「僕自身が今なら」と考えるからです。

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