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コロナ下では熱中症に要注意。マスク、テレワークの落とし穴も

暮らし

 8月に入り、いよいよ夏本番の季節となった。新型コロナウイルスが流行してから2回目の夏、テレワークの普及やマスクの着用により、従来とは違った熱中症対策が必要となってくる。すでに学校現場では、体育の授業では原則マスクを外しての運動の取り組みがされている。

熱中症

※画像はイメージです(以下同じ)

 熱中症の症状や、外出時、テレワーク時にできる熱中症対策について、西山救急クリニックの西山佳孝院長に聞いた。

熱中症対策の意外な落とし穴

 そもそも熱中症とは、高温多湿な環境下において、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体内の調整機能が壊れるなどして発症する障害のことを指す。熱中症と言えば、炎天下に長時間いた、もしくは真夏の暑い中で運動をしていたというようなケースを想像するかと思う。しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではない

「熱中症は、梅雨明けの体が暑さに慣れていない時期にかかりやすい病気でもあります。主な症状としては、軽度だとめまいやだるさ、気持ち悪さなどです。中等度になると頭痛、吐き気や嘔吐などの症状が起こり、顔面蒼白、悪心、悪寒、一過性の意識消失が起こるケースもあります」(西山医師、以下同)

 熱中症対策の意外な落とし穴として、「エアコンの効いた室内でのみ過ごすこと」と西山医師は語る。

「ずっと涼しい場所にいると、暑さに順応できない状態になります。対策には、暑さへの慣れが重要です。特に、朝夕の涼しい時間帯を選び、30~60分程度、散歩などの軽運動をすることをオススメします。散歩中に汗をかくので、必ず水分を持っていきましょう。時々、温かい湯船で入浴し、汗をかく練習をすることも大切です。また、熱のこもった体には、水でのシャワー浴もお勧めです」

マスクの着用で水分補給を忘れがちに

西山佳孝

西山救急クリニックの西山佳孝医師

 新型コロナウイルスの影響により、外出の自粛やテレワークの推進、外出時のマスクの着用など、生活様式ががらりと変化した。

「マスクを着用することにより、していない時に比べると、口の中の乾燥が抑えられるため、喉の渇きを感じにくくなり、水分摂取をしなくなるというリスクがあります。マスクによって口腔内の熱がこもりやすくなり、呼吸での体温調節ができなくなるため、室外や、十分な広さが確保できている室内では、人との距離が近くない場合においてはマスクを外してよいでしょう」

 また、夏の場合、屋外で運動を行う際は、基本的にはマスクを外したほうが良いらしい。もちろん感染予防を意識することが前提ではあるが。

「すれ違う際や、集団での行動の際は、マスクの着用、または口元をハンカチやタオルで押さえるといった対応をしましょう。マスクは取り外しがしやすいように、すぐに取り出せるポケットなどにしまっておくのが良いです」

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