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「泥臭く粘れるのは若さの特権」藤田晋が“伝説の雀士”から学んだ2つの哲学

学び

ビジネスの世界も、麻雀も“確率”と“偶然”

ビジネス

 ビジネスの世界では麻雀と同じように、誰もが“確率”と“偶然”に左右されます。ですから言い訳をしようと思えば、そのフレーズはいくらでも出てきます。「景気が悪いから、うまくいかなかった」「良いスタッフがいないから、プロジェクトが失敗した」「ライバル企業のおかげで、価格を下げざるを得なくなった」……。

 しかし、「言い訳のデパート」のような人と一緒に働きたいと周囲は思うでしょうか。もしくは、そうした会社に投資をしたいと思うでしょうか? 厳しく聞こえるかもしれませんが、言い訳のセリフが口をついて出る時点で、ビジネスパーソンとしての姿勢がなっていないと私は思います。

 震災が起きようが、金融危機が起きようが、「何が起きても自分のせい」という心構えさえあれば、あらゆる事態を想定して準備できるはず。そして、何が起きたとしても、粘り強く対応できることでしょう。そんな張り詰めたような緊張感を持って初めて、自分の仕事をまっとうできるのではないでしょうか。

泥臭く粘れるのは若さの特権

 麻雀にしても同じことです。ゲーム中に不平や不満、言い訳などを口にし出したら、誰でもキリがないことでしょう(「今回は配牌が悪かったから」「追っかけリーチにつかまされたから」など)。

 また、すぐに言い訳をする人が、心の準備がじゅうぶんに整っている人に勝てるわけがありません。それは、穴だらけのバケツで水を汲み続けているようなものです。さまざまな結果がついてこないのはもちろん、周囲の誰をも幸せにしないでしょう。……いけませんね、麻雀のことになると、つい熱く語ってしまいます(笑)。

「忍耐力を養うこと」そして「言い訳をしないこと」。桜井会長の素晴らしい2つの教えを、あなたにもシェアさせてください。泥臭く粘れるのは、若さの特権でもあります。この2つの教えが、心の強化に役立つのは間違いありません。

<TEXT/実業家 藤田晋>

1973年、福井県生まれ。サイバーエージェントを1998年に創業し、2000年に史上最年少社長(当時)として東証マザーズに上場。インターネット産業で高い成長を遂げる会社づくりを目指し、「21世紀を代表する会社を創る」をビジョンにABEMA、インターネット広告、スマートフォンゲームなど革新的なビジネスを数多く手がける。『渋谷ではたらく社長の告白』『起業家』『藤田晋の成長論』など著書多数

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