【ライブ配信中毒】エロ配信だけが生きがいの「48テラ男」

――加藤啓介さん（仮名・38歳）の場合

加藤啓介さん（仮名・38歳）飲食店勤務。5年前に無職になった時期をきかっけに、ライブ配信動画を視聴しまくる。スマホと自宅Wi-Fiを合わせて月50GBも通信する。［主な使用アプリ］・ペリスコープ・ミックスチャンネル・ツイキャス

　スマホは人との関係性まで変えてしまう。「誰かと触れ合いたいと思い、動画配信サイトを見始めた」という加藤さんも、スマホで人生変わった一人だ。

「きっかけは無職だった5年前、当時、人とまったくコミュニケーションを取ってなかったんです。最初はニコ生やFC2でしたが、より素人感を求めるうちに素人が多いツイキャスやLINEライブなどの動画配信アプリを見るようになったんです。当時はまだ規制も緩くて、全裸配信をするコとかもいました」

　そんなあるとき、素人エロ配信者のスレで私が見逃した配信のことで盛り上がっていたという。

「それが悔しくて吐き気すら感じました。もう見逃せないという強迫観念みたいなものでしょうか、気がつけば夕方から起きて明け方に眠る生活に。そこからはPCとスマホを連動させて、24時間態勢で特定の配信者が配信を始めると録画できるようにした。常に放送をチェックし、ツイッターでもリプライを送ったり顔を覚えてもらおうと必死です」

48テラ分の動画が詰まったHDD

　何もそこまでを……と思うかもしれないが、加藤さんは本気だ。

「結果、5年で録画リスト人数は1000人を超え、容量4テラのHDDが12台も溜まりました。整理は老後の楽しみです」

　そう語る加藤さん、その笑顔がどこか印象的だった。

＜取材・文／SPA！「スマホ奴隷」取材班＞

― ［スマホ奴隷］の実態 ―