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偏差値30台からケンブリッジ大に。No.1ビジネス本著者が教える「すぐやる人」になる術

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「すぐやる人」になる、2つ目のポイント

――仲間がいれば、気乗りしない日があってもお互いに補い合っていっしょに進めていけそうですね。では、2つめを教えてください。

塚本:2つめは「中途半端にやる」ということです。やれない理由のひとつに、「完璧主義」があると思うんです。完成度の低いものを見られたら相手にどう思われるかと不安になってしまったり、もう少し考えてから送ろうと思っていると、ずるずると時間が過ぎてしまいます。

 だんだん罪悪感も膨らんできて、送るタイミングも逃してしまい、さらに手が止まってしまうということになりかねません。そのうち相手から「まだですか?」と言われちゃったりしてね。

 まずは60点のものでいいから、作って相手に投げてみるようにするのがおすすめです。「60点でいいや」と思っていれば、行動のハードルが下がるので、最初の一歩が踏み出しやすくなります。それに、自分にとっての100点と相手が求める100点の基準は違うかもしれません。

 60点のものをいったん出して、「それで進めてね」と言われたら次のステップで100点にすればいいし、出してみて「そうじゃない」と言われたら早い段階で軌道修正ができます。

――レスポンスがないと、待たされている相手も不安になりますもんね。早い段階で見せるようにすると、相手にも安心してもらえそうですね。では、最後のポイントをお願いします。

塚本:3つめのポイントは「環境を変える」ことです。誘惑が多すぎて、私は家では仕事ができないんですよ。ニューヨーク大学の研究によると、目標の達成率が高いのは、誘惑に打ち勝った人ではなく、誘惑に接触しなかった人なんです。

 家が集中できないとしたら、「ここにいると集中できる」という場所を作るといいと思います。ここでやると原稿が進む、ここだと企画書が作りやすいといった場所を自分なりに持っておくと、それだけでもやるべきことがはかどりやすくなります。

重要性が増す「マネジメントする力」

塚本亮

――最初の一歩の抵抗をなくすためのアドバイスはありますか。

塚本:初動の抵抗をなくすためには、ハードルをめちゃくちゃ下げるといいと思います。たとえば、原稿に手をつけるんだったら、ファイルを開いて、パソコンの前に座るだけでいい、とかね。1行書くだけでいい、1ページ書くだけでいい、3秒だけ、30秒だけ、と上手に自分をだましてあげると手がつけやすくなります。

――今は、新型コロナウイルスの影響で、家で仕事をしなければならないけれどはかどらないという人がたくさんいると思うんです。

塚本:テレワークが増えて、家で仕事をするとなると、誘惑が増えるわけですから、自分をマネジメントする力が試されるようになりますよね。オンオフの切り替えがしづらくて、仕事モードに入りづらいという人もいるのではないかと思います。

 環境の力は大きいですからね。最近では、ホテルがテレワークに利用しやすいデイプランを提供していることがあります。集中したいとき、ここぞというときはこうしたものを利用してもいいと思います。

――本書にあった、自分とアポイントメントをとっておくという発想はますます大事になりそうですね。

塚本:私は、すぐやれない大きな原因はスマホだと思っているんです。ちょっとLINEをチェックしよう、なんてスマホを手にしたら、いつの間にか他のことをどんどんやっていて、気がつくと平気で1時間くらい経っていたりしますよね。

 自分とアポイントメントをとっておいて、決められた時間になったら通知が来るように設定しておくと、他のことで気が散ってしまっていてもやるべきことを思い出すことができるようになります。そうでもしないと、「できない自分」が積み重なっていってしまって、どんどん自信がなくなってしまうんです。だから、自分とアポをとっておくという発想は重要です。

<TEXT/本の要約サービス flier(フライヤー)>

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