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自殺も考えた過去。10万人に1人の難病になった俳優の「絶望の乗り越え方」

暮らし

生きていることが、誰かの明日につながる

――入院中のできごとや、病気についての説明、手術直後の写真など、赤裸々に更新し続けました。

間瀬:そうです。1日、1日、今日で終わりかもしれないと思いながら。今も毎日寝る前に、「明日も生きられますように」って祈って布団に入ります。再出血の可能性があるから、毎晩、怖い。起きた時に、「よっしゃ生きてた!」って、毎回確認するんです。

 誰だって、病気になったら、暗くなっちゃうと思うんです。最初の僕みたいに。僕も辛かったし、自殺しようと思った。でも考え方ひとつで、人生に光を灯すことはできる。今なんて、髪の毛めっちゃピンクにするし(笑)。

 そこから毎日ブログを更新して、80年代俳優部門のアクセスランキングで連続1位をいただけて。どんどんいろんな人がフォローしてくれたり、いろんな人がDMくれたりして、「元気をもらいました!」といった言葉もたくさんもらいました。ああ、僕が存在することで、誰かがもっと元気になる、ちょっと笑顔になる、誰かの明日につながる。そう思ったら、また生きていこうと思っていました。

後遺症に苦しめられても…「難病指定」署名活動

間瀬

※画像は「change-org」サイトより

――手術は成功。その後、難病指定署名活動をされています。

間瀬:この脳動静脈奇形っていう病気は、難病指定されていないんです。

 18歳未満の子供には、令和元年(2019)7月から医療費の助成を受けられる小児慢性特定疾病として認められているんですが、成人以降はそういった助成がある指定難病にはされていない。だから、今後指定してもらえるようにするべくオンライン署名を立ち上げて、現時点(取材時2021年3月)で3万人くらい集まっています。

 だって、病気になるのは稼げている人ばかりじゃない。手術や入院はもちろん、その後の後遺症へのケアだってある。僕自身も、後遺症でてんかんがあって、突然気絶することがあるし、記憶障害といって、急に「僕、今何言いましたっけ?」みたいに、ちょっと前のことがわからなくなる可能性もある。そんな状態で、思うように仕事ができない人もたくさんいると思うんです。

 指定難病の対象となれば、治療が長く続く場合でも、一定の自己負担額で続けられるようになる。だから、少しでも早く認めてもらいたいんです。

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