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コロナ下の住まい選び、注目は「和光・立川・西大井」SUUMO副編集長に聞く

暮らし

和光は「東京の24区目」みたいなもの

 基本的には商業施設や駅の再開発などで注目度が上がるというが、意外にも和光が1位なのはなぜなのか。笠松氏に理由を聞くと「近年の再開発によって郊外の街への注目度が高まっている」とし、次のように説明する。

「東京メトロ有楽町線と副都心線双方の始発駅である和光は、2013年に東急東横線と東京メトロの相互運転が開始されて以来、新宿や渋谷、横浜まで一本で行けるようになり、交通の利便性が向上しました。さらに駅前の再開発も進んでおり、南口には商業施設『EQUiA PREMIE(エキア プレミエ)』が完成。

 今後は北口の再開発も予定されており、生活利便性も上がったことが閲覧数の急上昇に繋がったのではと分析しています。また、東京都からも近い郊外の街として、実際に住んでいる人は“東京24区目のような感覚”を持っているように感じられますね

何でも揃う立川、7線6駅ある西大井が上位に

スーモ

※画像は不動産ポータルサイト「SUUMO」のサイトより

 3位の西大井は7線6駅が徒歩圏内にあり、都心ターミナル駅へのアクセスのしやすさが注目度を高めた理由と、笠松氏は分析。また、2位の立川もどんな世代の人にも便利な生活インフラの充実度がランキング上位入りのきっかけとなったという。

「立川に関しては大手ゼネコンが街づくりをしてきたのではなく、古くからある地元の企業が街づくりをしてきた背景があります。また多摩モノレールはテレビドラマのロケ地で使われることもよくあり、『何となく見たことある風景』を思わせる独自性がある街です

 最近では2020年4月にホテルや飲食店、オフィスなどが入る大型複合施設『GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)』ができ、立川の新たなランドマークとして若者からカップル、子連れのファミリー、シニアに至るまで幅広い層が住みやすい街へと変貌を遂げました。郊外の街としては街並みの変化の幅が大きく、立川から出なくても全て揃い、通常の日もハレの日も過ごせてしまうことがランキング上位になったと考えています

 こういった郊外の街は、観光地として訪れるような話題性はないものの、住む視点で見ると「交通の利便性」や「住み心地のよさ」、「再開発に伴う将来性」がユーザーの関心度を高めているのではないだろうか。

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