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近くのブラック企業をプッシュ通知!元新聞社社員が生んだ異色アプリ

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転職し、独立。自ら取引先を広げる

 Nさんの転職先はSESと呼ばれる特定派遣の企業。前職に比べて、残業は増え、手取りもダウンしたというが、「ブラック企業に勤めている感覚はなかった」という。

「子供の頃からパソコンに触るのが好きだったこともあり、朝10~23時勤務もある超ブラックな環境でも、キツいと思いませんでした。手取りも16万円くらいでしたが、今のフリーランスとしての活動につながる下準備ができたと思っています」

 半年後、独立。当初は「ランサーズ」「クラウドワークス」などのサイトを通じて、サイトのデバックなど受託開発を行っていた。やがてJavaやPHP、Rubyなどのコードスキルも身につけ、自ら仕事を獲得し、取引先も広げていく。

意外にも高収入の20代だった

ブラックアラート

「登録されているブラック企業は建設が多い。理由はロープの不着用など」と、N氏

「もともとクラウドソーシングサイトを通じて知り合った人が今は直接仕事を依頼してくれたり、フリーランス同士のつながりで仲良くなったお客さんもいます。月収は80万円くらいありますね」

 ブラックアラートの開発者は、意外にも高収入の20代。しかも自らはブラック企業から脱出した経験を持つ人物だった。最後にブラックアラートの今後についてこう語ってくれた。

「まだまだ開発の余地はあると思っていて、マッピングだけでなく、自分のスマホからブラック企業を登録やコメントできるようにしたいです。僕自身、知らなかった理由もあって、『なぜここがブラック企業なのか』を知ることをきっかけに、1人でも多くの人が問題に関心を持ってもらえるようにしたいですね」

<TEXT/シルバー井荻>

平成生まれの編集者・ライターです。赤羽と阿佐ヶ谷に出没します。ビジネスサイトの編集長もやってました。

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