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副業を会社に内緒にする人は約6割!認められていても言わない理由とは?

ビジネス

近年、生活費や将来の不安に備えるため、副業を希望する人が増加しています。また、収入を補うだけでなく、新たなスキルを身につけたり、趣味を活かしたりする場としても注目される一方で、さまざまな課題やリスクも存在しているのが実情です。そこで、副業に関する調査結果をもとにその実態に迫り、副業を検討する人々にとって有益な情報を提供していきます。

今回は、副業している人が、会社に伝えているのか・いないのかを紹介します。

約6割が副業を会社に明かさない

副業という言葉が社会的な地位を確立し、副業のハードルが下がっているように見える今日このごろです。

ただ、ハードルが下がっているなら、副業をオープンにする人も主流派になってきているはずですが、自分の副業を本業の会社に伝えている人は実際問題として、どの程度存在するのでしょうか。

2023年(令和5年)にマイナビ転職が行った「正社員の賃金不満と副業など年収アップの意識調査」によると、「あなたは副業していることを会社に伝えていますか?」との問いに、回答者400人のうち計60.5%が「いいえ」と答えています。

その内訳を見ると、就業規則で副業が認められている会社に勤務する正社員が37.0%、就業規則で副業が認められていない正社員が23.5%となります。

就業規則で副業が認められているにもかかわらず、伝えていない人も多いのですね。さらに、年齢別で見れば、

20代・・・「はい(48.0%)」「いいえ(52.0%)」
30代・・・「はい(45.0%)」「いいえ(55.0%)」
40代・・・「はい(32.0%)」「いいえ(68.0%)」
50代・・・「はい(33.0%)」「いいえ(67.0%)」

となっています。年齢の高い人のほうが、会社に伝えていない現状が見て取れます。

副業を内緒にする理由は「イメージの悪さ」

では、どうして伝えない人が多いのでしょうか。例えば「禁止」「バレる」などの言葉が「副業」の関連ワードで出てくるように、ネガティブな印象、あるいは本業に対する「副」「サブ」「下」的な存在というニュアンスが感じられるからでしょうか。

副業経験者かつ副業がバレた経験のある294人に対し、ビズヒッツ(本社:三重県鈴鹿市)が行った調査には「副業を内緒にしていた理由は?(複数回答)」と聞いた項目があります。

その上位の結果は、次のとおりになっていました。

1位・・・職場が副業禁止(121人)
2位・・・イメージが良くない(42人)
3位・・・稼いでいると知られたくない(39人)
4位・・・副業の内容を秘密にしたい(14人)
5位・・・言う必要がない(13人)
6位・・・あれこれ言われたくない(11人)
7位・・・恥ずかしい(7人)、プライベートを明かしたくない(7人)

先ほどの調査では、副業が認められている職場に勤務する人であっても、副業を隠している人が多いと明らかになっていました。

この結果を見ても背景には、イメージが悪い・恥ずかしい・稼いでいると知られたくないといった感情が働き、副業を秘密にする行動を選択させているメカニズムの存在が感じられます。

「どの理由もわかる~」という人もきっと多いはず。副業をもっと世の中に広めるためにはやはり、このネガティブなイメージを、特に年齢の高い世代の間で、今以上に覆す必要がありそうですね。

[文・坂本正敬]

[参考]
正社員の賃金不満と副業など年収アップの意識調査 – マイナビ転職
294人に聞いた!副業がバレた相手や理由ランキング【バレて困ったときの対処法も解説】 – Biz Hits

〈bizSPA!フレッシュ〉元編集長。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉創刊編集長。執筆者としては、国内外の媒体に日本語と英語で寄稿。翻訳家としては訳書もある。技能五輪国際大会における日本代表選手の通訳を直近では務める。プライベートでは、PTA広報誌の編集長も兼務しており、広報誌の全国大会では受賞経験もあり。

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