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ライブドア事件でホリエモンはなぜ重い懲役刑になったのか?――平成の企業スキャンダル史

ビジネス

前例のない重い刑に……

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『徹底抗戦』(集英社文庫)

 事件発覚後、数年にわたって裁判が何度も開かれ、最終的には当時ライブドアの社長を務めていた堀江貴文氏をはじめ、ライブドア上層部の数名に有罪判決が下されました。

 約53億円の粉飾決算に対して堀江氏に下された刑は懲役2年6か月。これは第2回で紹介した山一証券をはじめ数千億単位の粉飾決算を行った過去の事件と比較すると、前例のない重い刑でした。

ライブドアのその後

 事件発覚後の2006年4月にライブドアは上場廃止となり、2007年4月に社名を「株式会社ライブドアホールディングス」に変更。

 さらに2008年には「株式会社LDH」に変更しました。そして2010年5月に、NHN Japan社(現在のLINE株式会社)にライブドアの全株式を譲渡し、企業としてのライブドアは幕を閉じました

 一方、社長だった堀江氏は2013年の3月に仮釈放となりますが、そのあとは講演ツアーを実施したり書籍を刊行するなど、意欲的な活動をみせており、すでに年収は数億円以上あるという噂も……。今後も私達にさまざまな顔をみせてくれそうです。

 バブルが弾けて活気を失った日本を、良くも悪くも騒がせてくれたライブドアと堀江氏。法に触れる行いこそ論外ですが、彼らのパワフルさには見習うべきところもあるかもしれません。
 
<TEXT/串守シャモ>

なんでも屋さんのライター。ビジネス系の記事から、音楽・アニメ・マンガなどについて幅広く執筆しています。都内の焼き鳥屋によく出没。

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