コンビニ高級おにぎりに“200円超”の価値は本当にあるのか?シビアに検証してみた
150円以内でも名品は探せる
もう少しシビアに見ていくと、150円以下でも素材こだわり型に近いものを見つけることができます。
例えば、セブンの「濃厚豚骨ラーメン御飯と半熟煮玉子おむすび」(145円)。半熟煮玉子がごろりと入って、豚骨スープで炊きあげられたご飯につつまれたおむすびですが、温めて食べれば至福極まりなし。
ここで整理をしておくと、200円以下のおにぎりについては、皆さんご自身のフラットな視点で好みのアイテムを探してみるのが正解。安くておいしいおにぎりがたくさん埋もれていることに気がつけば、まるで宝探しのような気分さえ味わえます。
それでは最後に、200円超の「進化系プレミアム型」とは何なのか? について掘り下げていくことにしましょう。
200円超は「おにぎり以上お弁当未満」
200円超の商品を見ていくと、おにぎりの従来概念を飛び越えたアイテムが多いことがわかります。
例えば、ニューデイズで販売中の新作おにぎり「峠の釜めし風おにぎり」(300円)、「深川めし風おにぎり」(250円)は、“駅弁”の世界をおにぎりで表現して、名物弁当に入っている具材がおにぎりに集結したような構造になっています。
ローソンの「ステーキ宮監修 おにぎりサンドハンバーグ」(297円)は、おにぎりよりもハンバーグが主役のようなバランスで、もはやおにぎりの枠を超えています。
つまりこれらは、おにぎりの概念を打ち破り、「おにぎり以上、お弁当未満」の世界観。しかも、“未満”と言っても格下ではなく、駅弁や定食の場合は箸やフォーク・ナイフが必要となるところを、ワンハンドで味わえる手軽さを実現している点でポジティブ解釈することができます。
ちなみにこの価格帯になると、コンビニでは「ミニ弁当」も登場していますから、どちらに価値を感じるかは、食べる人の状況や好みの問題になってくるかもしれません。
シンプルおにぎり、こだわり系、進化系、ミニ弁当……。さあ、あなたは、200円超の進化系おにぎりを選びますか?
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>