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“ちょんまげ社長”が切り込むノンアル市場「発酵ジンジャーエールを世界に」

ビジネス

 コロナ禍でアルコールの提供が制限されるなか、拡大しつつあるノンアルコール市場。さまざまな企業が、続々と新商品を打ち出している。

周東孝一さん

周東孝一さん

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 そんななか、発酵ジンジャーエールに着目し醸造会社を立ち上げた起業家がいる。ちょんまげに和服姿というインパクトのある見た目がトレードマークの株式会社しょうがのむし代表・周東孝一さん@ginger_bug_inc)だ。なぜ、醸造会社を立ち上げたのか。

 大手デパートでの販売も予定しており順風満帆なすべり出しに見えるが、決して楽な道のりではなかったという。発酵ジンジャーエール製造にはどんな思いが込められているのか、話を聞いてみた。

発酵ジンジャーエールはイギリスが発祥の地

 周東さんは「世界を変える起業家ビジコンinさいたま2019」でグランプリを受賞。

 クラウドファンディングでは支援総額600万円を超え、目標額の241%を達成した。これは、さいたま市並びに清涼飲料水をテーマにしたプロジェクトで歴代1位の驚異的な記録だ。

 発酵ジンジャーエール(生姜を酵母で発酵させた飲料)はイギリスが発祥の地。「ジンジャービア」と呼ばれ約300年前から存在しているが、日本ではまだ広く認知されていない。それにもかかわらず、なぜ発酵ジンジャーエールを醸造しようと思ったのだろうか。

妻の故郷台湾で可能性を感じた

発酵ジンジャーエール

見沼田んぼで収穫した生姜

「もともと嗜好品マニアで、新卒で酒屋に就職したので、日本ではほぼマーケットのない発酵ジンジャーエールの存在を知っていました。初めてつくったのは、台湾人である妻の実家に帰省中のこと。近所の農家からもらったという大量の生姜を消費するために、ネットで調べたレシピで発酵ジンジャーエールをつくってみたんです」

 台湾ではジンジャーエールが普及しておらず、親戚一同初めて飲む味だった。普通なら、ひとりくらい口に合わないという人がいてもおかしくないだろう。しかし、意外にも「おいしいし、体が温まる!」と全員に好評だったことから発酵ジンジャーエールの可能性を感じたそうだ

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