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親がLINEで「結婚しないの?」と急かすワケ。きっかけは“遺産相続”を巡る祖父の一言

暮らし

結婚が遺産相続の鍵に?

 従兄弟のEくんは地元の隣の県の大学に通い、一人暮らし。二十歳になったばかりでしたが、佐伯さんと同じように両親から彼女や結婚を伺う連絡が来たそうです。疑問に思ったEくんが両親を問いただすと、思いも寄らない答えが返ってきたそうです。

「僕らのおじいちゃん、まぁ両親にとっては父親ですよね。そのおじいちゃんが急に『最初に結婚した孫の家系に財産を全て譲る』と言い出して、話し合いにも応じないらしいんです。それで親同士が焦り始めていて、結婚できる年齢の子供たちにそれとなく聞き始めたそうなんです」

 決して大金持ちというわけではない佐伯さん一家。祖父の発言もどこまで法的根拠があるか不明ですが、親世代にとっては大問題。しかし孫である佐伯さんたちはいい迷惑。

 結局、佐伯さんやEくんを含め従兄弟たちがLINEで話し合った結果、祖父に直談判することに。そのため佐伯さんは上京して以来、初めて実家に帰ることになりました。

祖父を直撃「本当は寂しかった」

結婚

 突然、従兄弟4人で突撃したので、さすがの祖父も驚きを隠せない様子だったとのこと。孫4人に「結婚を焦らされていることが迷惑」だと詰め寄られた祖父は、申し訳無さそうに真相を話してくれました。

「実は僕たち孫たちが続々と田舎から出ていって寂しくなってしまい、早くひ孫が見たかっただけで、『本当はきちんと子どもたちに財産が渡るようにしてある』って言うんです。そりゃそうですよね。親にもおじいちゃんから説明してもらい、親からは自分たちの都合を押し付けたことを謝られました」

 それ以来、なんとなく従兄弟同士で連絡を取る回数も増え、今では祖父を寂しくさせないよう交代で電話しているといいます。もちろん今は両親から「彼女は?」「結婚は?」と聞かれることもなく、心穏やかに過ごしているとのことです。

<TEXT/つる>

食べること、お酒、音楽、辛いものが大好き。30代になっても派手髪から抜け出せません。外に出るのはお酒が待っている時だけという姿勢を崩さず、今日も適当に生きています

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