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若い非正規が、50代正社員のPC指導役に。辞めてわかったブラック企業の問題点

学び

給料アップの交渉をしてみたが…

PCを教える若手

 そんなモヤモヤとした日々が続く中、田澤さんは上司に「給料をあげてほしい」という要望を出したとか。

「まず上司には『無理だ』と一蹴されました。『総務に言ってみてくれ』の一点張りで、本当に他人任せだなと思いました。言われた通り総務に相談するも『あなたの業務を把握してないので難しい』と言われてしまいました。つまり、誰も私のことを管理してないことが分かったのです。正直がっかりしましたね」

 同僚にことの顛末を話しましたが、みんな過去に同じような経験があったようです。

「社内で誰も社員の働きぶりを管理しておらず、不満に思っても物申せない雰囲気が漂っていました。また、上層部は社員から出る改善要望を聞いているフリをしているだけで、実際は何もしてないのがバレバレでした」

 結果的に、優秀な人から順番に辞めていき、日和見主義のベテランだけが残っているという悲惨な状況に陥っていたと田澤さんは分析します。

先輩のお局さんにいびられ始める

 さらには、とあるイザコザが原因で先輩女性社員との関係性が悪くなっていきます。

「いつも新聞を読んで座っているだけの女性秘書に挨拶を無視されるようになりました。どうやら常務へ電話を取り次いだ際に、その秘書を通すという暗黙のルールを破ってしまっていたようです。他の社員もいるオフィス内で『なんで私に言わないのよ!』と理不尽に怒鳴られました」

 聞くところによると、彼女は田澤さん以外の社員にも迷惑をかけるトラブルメーカーだったようです。

「私だけでなく社内に何人も敵を作っている人物でした。でも目を付けられるのが怖いから、みな表面上はニコニコ接しています。どの部からも見放されて、回り回って秘書になった経緯があったそうですが、実際のところ秘書とは名ばかりでお荷物的な存在として、いつもデスクで暇そうにしていましたね」

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